SL 1.4 — Compound interest and depreciation(金融への応用 — 複利と減価償却)
- compound interest(複利)と simple interest(単利)の違いを説明できる。
- 公式集の \(FV\) の式を使って、future value(将来の価値)を求められる。
- 1年に何回利息がつくか(yearly / half-yearly / quarterly / monthly)を \(k\) に直せる。
- annual depreciation(毎年の減価償却)の問題を解ける。
- inflation(インフレ)を考えたときの real value(実質価値)を求められる。
- GDC の Finance Solver を使って、\(FV\)・\(PV\)・利率・年数のどれでも求められる。
SL 1.4 の欄には、次の1行だけが印刷されています。
\[ FV = PV \times \left(1 + \frac{r}{100k}\right)^{kn} \]
記号の意味も、そのまま公式集に書いてあります。
where \(FV\) is the future value, \(PV\) is the present value, \(n\) is the number of years, \(k\) is the number of compounding periods per year, \(r\%\) is the nominal annual rate of interest
depreciation(減価償却)の公式は、載っていません。 同じ式を使って、\(r\) を負の数にします。あとで説明します。
シラバスに、はっきりこう書いてあります。
In examinations, questions that ask students to derive the formula will not be set.
ですから「なぜこの式になるのか証明しなさい」という問題は出ません。式の意味が分かって、正しく使えれば十分です。
また、\(\left(1+\frac{1}{n}\right)^n \to e\)(連続複利)の話もシラバスに出てきますが、“this will not be examined”(試験には出ない)と明記されています。
The idea
simple interest との違い
SL 1.2 で simple interest(単利)をやりました。利息がいつも最初の元金に対して計算されるので、毎年同じ額ずつ増える。だから arithmetic sequence でした。
compound interest(複利)は違います。ついた利息も元金に加わって、次の年はその合計に対して利息がつきます。
\(\$1000\) を年利 \(5\%\) の複利で預けた場合を、3年分だけ書き出してみます。
| 年 | 計算 | 残高 |
|---|---|---|
| 1 | \(1000 \times 1.05\) | \(\$1050\) |
| 2 | \(1050 \times 1.05\) | \(\$1102.50\) |
| 3 | \(1102.50 \times 1.05\) | \(\$1157.625\) |
毎年 \(1.05\) を掛けているだけです。となり合う項の比がいつも \(1.05\) なので、これは geometric sequence(SL 1.3)です。
| 利息の計算のしかた | 数列の種類 | 英語での見分け方 | |
|---|---|---|---|
| simple interest | いつも最初の元金に対して | arithmetic | simple interest |
| compound interest | そのときの残高に対して | geometric | compound interest |
問題文のどちらが書いてあるかを、最初に読み取ってください。 ここを取り違えると、以降が全部違う問題になります。
公式
\(3\) 年なら上の表で足りますが、\(20\) 年、\(30\) 年となると書き出していられません。最初の金額と利率さえ分かっていれば、いきなり \(n\) 年後が出せるというのが、公式集の次の式です。
\[ FV = PV \times \left(1 + \frac{r}{100k}\right)^{kn} \tag{1}\]
記号の意味
記号が5つも出てくるので、まずここを押さえます。
| 記号 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| \(PV\) | present value | 今の金額(最初に預ける額) |
| \(FV\) | future value | 将来の金額(\(n\) 年後の残高) |
| \(r\) | nominal annual rate of interest | 年利(パーセントの数字そのまま。\(5\%\) なら \(r = 5\)) |
| \(n\) | number of years | 年数 |
| \(k\) | number of compounding periods per year | 1年に何回利息がつくか |
SL 1.3 では \(r\) が公比で、\(5\%\) 増えるなら \(r = 1.05\) でした。SL 1.4 の \(r\) は別物です。
公式に \(100k\) という分母があるので、\(r\) にはパーセントの数字をそのまま入れます。\(5\%\) なら \(r = 5\)、\(3.5\%\) なら \(r = 3.5\) です。
同じ文字が別の意味で使われるので、混乱しやすいところです。公式集を見て、分母に \(100\) があるかどうかで判断してください。
なぜ \(\dfrac{r}{100k}\) と \(kn\) なのか
\(k\) が入っているのは、利息が1年に1回とはかぎらないからです。
年利 \(6\%\) で、利息が1年に4回(quarterly、四半期ごと)つくとします。このとき1回あたりの利率は
\[ \frac{6\%}{4} = 1.5\% \]
です。\(6\%\) が4回つくわけではありません。年利を \(k\) で割る、これが \(\dfrac{r}{100k}\) の \(k\) です(\(100\) で割っているのは、パーセントを小数に直すためです)。
そして \(n\) 年のあいだに、利息は \(k \times n\) 回つきます。掛ける回数が \(kn\) です。
| 英語 | 意味 | \(k\) |
|---|---|---|
yearly / annually |
1年に1回 | \(1\) |
half-yearly / semi-annually |
半年に1回 | \(2\) |
quarterly |
3か月に1回 | \(4\) |
monthly |
毎月 | \(12\) |
上の表 表 1 で確かめます。\(PV = 1000\)、\(r = 5\)、\(k = 1\)、\(n = 3\) なので
\[ FV = 1000 \times \left(1 + \frac{5}{100 \times 1}\right)^{1 \times 3} = 1000 \times 1.05^3 = 1157.625 . \quad ✓ \]
書き出した3年目の残高と、ちゃんと一致しました。
同じ年利でも、\(k\) が大きいほど \(FV\) は少しだけ大きくなります。早めについた利息に、また利息がつくからです。
ただし増え方はごくわずかです。\(\$8000\) を \(3.5\%\) で5年預けると、
- yearly(\(k=1\))… \(\$9501.49\)
- quarterly(\(k=4\))… \(\$9522.72\)
差は \(\$21\) ほどです。「\(k\) が4倍だから4倍増える」わけではありません。
annual depreciation(減価償却)
車やパソコンのように、時間とともに価値が下がっていくものがあります。毎年一定の割合で下がる場合を annual depreciation といいます。
考え方は複利とまったく同じで、増えるかわりに減るだけです。ですから同じ公式を使い、\(r\) を負の数にします。
\(\$24\,000\) の車が毎年 \(18\%\) ずつ価値を失うなら、\(r = -18\) として
\[ FV = 24\,000 \times \left(1 + \frac{-18}{100}\right)^{n} = 24\,000 \times 0.82^{\,n} . \]
\(1 - 0.18 = 0.82\)、つまり毎年 \(82\%\) が残るということです。SL 1.3 の「\(x\%\) 減る → \(r = 1 - x/100\)」と同じ話です。
\(FV = PV(1 - \frac{r}{100})^n\) のような式は、公式集には印刷されていません。
ですから、\(FV = PV\left(1+\frac{r}{100k}\right)^{kn}\) に \(r = -18\) を入れる、と考えるのが確実です。新しい公式を覚える必要はありません。
減価償却は毎年1回と決まっているので、\(k = 1\) です。annual depreciation の annual がそれを表しています。
real value(実質価値)とインフレ
これは AI SL 特有の話で、シラバスにわざわざ1行が用意されています。
Calculate the real value of an investment with an interest rate and an inflation rate.
お金が増えても、物の値段も上がっていたら、本当に豊かになったとはかぎりません。
\(\$10\,000\) を年利 \(5\%\) で10年預けると \(\$16\,288.95\) になります。ですが同じ10年で物価が毎年 \(2.5\%\) 上がっていたら、その \(\$16\,288.95\) で買えるものは、今の \(\$16\,288.95\) 分より少なくなります。
そこで、将来の金額を「今のお金でいうといくらか」に直します。 これが real value(実質価値)です。
\[ \text{real value} = \frac{FV}{\left(1 + \dfrac{f}{100}\right)^{n}} \tag{2}\]
\(f\) は inflation rate(インフレ率、パーセントの数字)です。
\[ \frac{16\,288.95}{1.025^{10}} = \$12\,724.90 \]
\(\$16\,288.95\) に増えたように見えて、今のお金でいえば \(\$12\,724.90\) の値打ちしかない、ということです。それでも \(\$10\,000\) よりは増えているので、この投資には意味がありました。
\(5\% - 2.5\% = 2.5\%\) として \(10\,000 \times 1.025^{10} = \$12\,800.85\) とするやり方を見かけます。これは近い値ですが、正確ではありません。
正しい値は \(\$12\,724.90\) で、\(\$76\) ほど違います。試験では 3 significant figures を求められることが多いので、この差で不正解になります。
FV を出してから割る、という2段階でやってください。
Why it works
ここでは、なぜ複利が geometric sequence になるのかだけを見ます。公式の導出は、シラバスで試験に出ないと明記されているので、深入りしません。
\(1\) 年で \(5\%\) 増えるということは、\(100\%\) が \(105\%\) になるということです。
\[ 1000 \ \longrightarrow \ 1000 + 1000 \times 0.05 = 1000 \times (1 + 0.05) = 1000 \times 1.05 \]
「元の金額 + 利息」を、「元の金額 × \(1.05\)」とひとまとめに書けるのがポイントです。次の年も、その次の年も、やることは同じ「\(\times 1.05\)」です。
\[ 1000 \xrightarrow{\times 1.05} 1050 \xrightarrow{\times 1.05} 1102.50 \xrightarrow{\times 1.05} 1157.625 \]
同じ数を繰り返し掛けているので、これは geometric sequence そのものです。\(n\) 年後は \(1.05\) を \(n\) 回掛けるので
\[ FV = 1000 \times 1.05^{\,n} . \]
1年に \(k\) 回つく場合は、1回あたりが \(\dfrac{r}{100k}\) で、掛ける回数が \(kn\) 回。これで公式集の形になります。
SL 1.3 の \(u_n = u_1 r^{\,n-1}\) とくらべて、指数が \(n-1\) ではなく \(n\) になっていることに気づいたでしょうか。
理由は数え方の違いです。数列では \(u_1\) が「1番目」でしたが、複利では \(PV\) が「0年後」だからです。\(1\) 年後には1回、\(n\) 年後には \(n\) 回掛けます。
\(PV\) を \(u_1\) だと思えば、\(n\) 年後は \(u_{n+1}\) にあたります。この本では公式集の形(指数が \(kn\))で統一します。
Worked examples
問題文は英語です。意味が理解できなかったら、問題文の下の「日本語訳」を開いてください。解説は日本語です。
例題 1 Sara invests \(\$2500\) in an account that pays compound interest at an annual rate of \(4\%\), compounded yearly.
Find the value of her investment after 6 years, correct to two decimal places.
日本語訳
サラさんは \(\$2500\) を、年利 \(4\%\) の compound interest(複利)の口座に預けました。利息は1年に1回つきます。
6年後の投資の価値を、小数第3位を四捨五入して(小数第2位まで)求めなさい。
compounded yearly とあるので、利息は1年に1回です。ですから \(k = 1\)(表 4)。
compound interest なので、単利ではありません。SL 1.2 の公式を使わないよう気をつけてください。
式 1 に \(PV = 2500\)、\(r = 4\)、\(k = 1\)、\(n = 6\) を入れます。
\[ FV = 2500 \times \left(1 + \frac{4}{100 \times 1}\right)^{1 \times 6} = 2500 \times 1.04^{6} \]
\[ = 3163.297\ldots \approx \$3163.30 \]
検算。 6年で \(\$663\) ほど増えました。単利なら \(2500 \times 0.04 \times 6 = \$600\) なので、それより少し多い。複利のほうが多くなるはずなので、つじつまが合っています。
\[FV = 2500\left(1 + \frac{4}{100}\right)^{6} = 2500(1.04)^{6}\]
\[= 3163.297\ldots \approx \$3163.30\]
例題 2 Daniel invests \(\$8000\) in an account that pays compound interest at a nominal annual rate of \(3.5\%\), compounded quarterly.
(a) Find the value of his investment after 5 years, correct to two decimal places.
(b) Find how much more he has than if the interest had been compounded yearly.
日本語訳
ダニエルさんは \(\$8000\) を、名目年利 \(3.5\%\) の複利の口座に預けました。利息は3か月ごと(1年に4回)つきます。
(a) 5年後の投資の価値を、小数第2位まで求めなさい。
(b) もし利息が1年に1回だった場合とくらべて、いくら多いかを求めなさい。
(a) quarterly なので \(k = 4\) です。1回あたりの利率は \(\dfrac{3.5\%}{4} = 0.875\%\) で、5年で \(4 \times 5 = 20\) 回つきます。
\[ FV = 8000 \times \left(1 + \frac{3.5}{100 \times 4}\right)^{4 \times 5} = 8000 \times (1.00875)^{20} \]
\[ = 9522.718\ldots \approx \$9522.72 \]
(b) 同じ式で \(k = 1\) にします。
\[ FV = 8000 \times \left(1 + \frac{3.5}{100}\right)^{5} = 9501.485\ldots \approx \$9501.49 \]
\[ 9522.72 - 9501.49 = \$21.23 \]
- で \(9522.72\) と \(9501.49\) を引いていますが、これは両方を最後まで正確に出してから引いた結果です。
途中で \(9520\) や \(9500\) に丸めてしまうと、差の \(\$21\) 程度はすぐに消えてしまいます。電卓の中では丸めず、答えを書くときだけ丸めてください。
(a) \(k = 4\)
\[FV = 8000\left(1 + \frac{3.5}{400}\right)^{20} = 9522.718\ldots \approx \$9522.72\]
(b) With \(k = 1\):
\[FV = 8000\left(1 + \frac{3.5}{100}\right)^{5} = 9501.485\ldots \approx \$9501.49\]
\[9522.718\ldots - 9501.485\ldots = \$21.23\]
例題 3 A car is bought for \(\$24\,000\). Its value depreciates by \(18\%\) each year.
(a) Find the value of the car after 4 years, correct to two decimal places.
(b) Find the number of complete years after which the value of the car first falls below \(\$8000\).
(c) Explain why this model cannot be used to predict the value of the car in 30 years’ time.
日本語訳
ある車を \(\$24\,000\) で買いました。その価値は毎年 \(18\%\) ずつ下がります。
(a) 4年後の車の価値を、小数第2位まで求めなさい。
(b) 車の価値がはじめて \(\$8000\) を下回るのは、何年後(ちょうど何年)ですか。
(c) この model を使って30年後の車の価値を予測できない理由を説明しなさい。
(a) depreciates by 18% なので \(r = -18\)、\(k = 1\) です。
\[ FV = 24\,000 \times \left(1 + \frac{-18}{100}\right)^{4} = 24\,000 \times 0.82^{4} \]
\[ = 10\,850.92\ldots \approx \$10\,850.92 \]
(b) 表を作って読みます(GDCの使い方)。
| \(n\) | 価値 |
|---|---|
| 4 | \(\$10\,850.92\) |
| 5 | \(\$8897.76\) |
| 6 | \(\mathbf{\$7296.16}\) |
\(5\) 年後はまだ \(\$8897.76\) で \(\$8000\) を上回っています。\(6\) 年後にはじめて下回るので、答えは \(6\) 年です。
(c) Explain why なので、言葉で書く設問です。
試験ではこう書く
The model assumes the value falls by exactly \(18\%\) every year, so it never reaches zero. After 30 years it predicts a value of about \(\$62\), which is not realistic for a car that old. In reality the car would have been scrapped, or its value would depend on its condition rather than a fixed percentage.
(この model は価値が毎年ちょうど \(18\%\) ずつ下がると仮定しているので、\(0\) になることが決してありません。30年後の予測は約 \(\$62\) ですが、それだけ古い車の値段としては現実的ではありません。実際にはもう廃車になっているでしょうし、価値は決まった割合ではなく状態で決まるはずです。)
指数の model は、\(0\) に近づきはしても \(0\) にはなりません。 減価償却の Comment on / Explain why では、この一点を突けばほぼ確実に点になります。
型は3つです。
- 仮定を言う — The model assumes the value falls by exactly 18% every year.
- 極端な値を入れてみる — After 30 years it predicts about $62, which is not realistic.
- 現実に何が起こるか — The car would have been scrapped by then.
SL 1.3 の例題(村の人口が毎年 \(6\%\) 減る問題)とまったく同じ型です。文脈が変わっても、書くことは変わりません。
\[r = -18, \quad k = 1\]
(a) \[FV = 24\,000(0.82)^{4} = 10\,850.92\ldots \approx \$10\,850.92\]
(b) \[n = 5: \ 8897.76 \ \ (> 8000) \qquad n = 6: \ 7296.16 \ \ (< 8000)\]
The value first falls below $8000 after 6 years.
(c) The model assumes the value falls by exactly 18% every year, so it never reaches zero. After 30 years it predicts about $62, which is not realistic for a car that old.
例題 4 An investment of \(\$5000\) grows to \(\$7000\) after 6 years. Interest is compounded yearly.
Find the annual rate of interest, correct to three significant figures.
日本語訳
\(\$5000\) の投資が、6年後に \(\$7000\) になりました。利息は1年に1回つきます。
年利を、有効数字3桁で求めなさい。
これまでと違って、分からないのが \(r\) です。 公式に分かっている数を全部入れて、\(r\) について解きます。
\[ 7000 = 5000 \times \left(1 + \frac{r}{100}\right)^{6} \]
手で解くこともできますが、AI では電卓に解かせるのが正解です。2つやり方があります。
方法1:Finance Solver(おすすめ)(GDCの使い方)
\(N = 6\)、\(PV = -5000\)、\(FV = 7000\)、\(Pmt = 0\)、\(PpY = CpY = 1\) と入れて、\(I\%\) の欄にカーソルを置いて enter。
\[ I\% = 5.768\ldots \approx 5.77\% \]
方法2:nSolve
nSolve(7000 = 5000×(1+r/100)^6, r) → 5.768...
どちらでも同じ答えです。
\(PV = 5000\) と入れると、答えが出ないか、おかしな値になります。
自分の手からお金が出ていくものは負、返ってくるものは正、という決まりだからです。預けるお金は出ていくので \(PV = -5000\)、受け取るお金は \(FV = 7000\)(正)です。
詳しくは(GDCの使い方)に書きました。ここでつまずく生徒が一番多いので、必ず読んでください。
検算。 \(5000 \times 1.05768^{6} = 6999.9\ldots\) ✓
\[7000 = 5000\left(1 + \frac{r}{100}\right)^{6}\]
Using the GDC (Finance Solver or nSolve):
\[r = 5.768\ldots \approx 5.77\%\]
例題 5 Yuki invests \(\$10\,000\) at a nominal annual rate of \(5\%\), compounded yearly. The annual rate of inflation over the same period is \(2.5\%\).
(a) Find the value of the investment after 10 years, correct to two decimal places.
(b) Find the real value of the investment after 10 years, correct to two decimal places.
(c) State what your answer to part (b) means.
日本語訳
ゆきさんは \(\$10\,000\) を、名目年利 \(5\%\) の複利で預けました。利息は1年に1回つきます。同じ期間の年間インフレ率は \(2.5\%\) です。
(a) 10年後の投資の価値を、小数第2位まで求めなさい。
(b) 10年後の投資の real value(実質価値)を、小数第2位まで求めなさい。
(c) (b) の答えが何を意味するかを述べなさい。
(a) まず、インフレを考えずに普通に計算します。
\[ FV = 10\,000 \times \left(1 + \frac{5}{100}\right)^{10} = 10\,000 \times 1.05^{10} = 16\,288.94\ldots \approx \$16\,288.95 \]
(b) (a) で出した金額を、インフレで割って「今のお金」に直します(式 2)。
\[ \text{real value} = \frac{16\,288.95}{\left(1 + \frac{2.5}{100}\right)^{10}} = \frac{16\,288.95}{1.025^{10}} = 12\,724.90\ldots \approx \$12\,724.90 \]
(c) 数値だけでは点になりません。言葉で説明します。
試験ではこう書く
After 10 years the account contains $16 288.95, but prices have also risen. In today’s money the investment is worth $12 724.90. This is still more than the original $10 000, so the investment has gained value in real terms.
(10年後の口座には \(\$16\,288.95\) ありますが、物価も上がっています。今のお金でいえば、この投資の値打ちは \(\$12\,724.90\) です。元の \(\$10\,000\) よりは多いので、実質でも価値は増えています。)
- 利率で \(FV\) を出す
- インフレ率で割る
\(5 - 2.5 = 2.5\%\) で一度に計算すると \(\$12\,800.85\) となり、正しい \(\$12\,724.90\) とは違います。
有効数字3桁だと \(12\,800\) と \(12\,700\) で、はっきり別の答えになります。必ず2段階でやってください。
(a) \[FV = 10\,000(1.05)^{10} = 16\,288.94\ldots \approx \$16\,288.95\]
(b) \[\text{real value} = \frac{16\,288.94\ldots}{(1.025)^{10}} = 12\,724.90\ldots \approx \$12\,724.90\]
(c) In today’s money the investment is worth $12 724.90. This is more than the original $10 000, so the investment has gained value in real terms.
Common errors
\(5\%\) を \(r = 0.05\) として \(\left(1 + \frac{0.05}{100}\right)\) とする間違いです。正しくは \(r = 5\)。
公式集の式には分母に \(100\) があります。 パーセントを小数に直す仕事は、式のほうがやってくれます。自分でもう一度割ってはいけません。
SL 1.3 の \(r\)(公比、\(1.05\))とは別物です。混乱したら公式集を見てください。
compounded monthly で \(k = 12\) のとき、\(\left(1 + \frac{r}{100}\right)^{n}\) としてしまう間違いです。
\(k\) は2か所に入ります。 分母の \(100k\) と、指数の \(kn\)。片方だけ直しても答えは合いません。
\[ \left(1 + \frac{r}{100k}\right)^{kn} \]
公式集を見ながら、\(k\) の場所を2つとも指でなぞって確認してください。
simple interest なら SL 1.2 の等差、compound interest なら SL 1.4 の等比です(表 2)。
問題文の最初のほうに必ず書いてあります。読み飛ばさないでください。 単利の問題に複利の公式を使うと、答えが大きくなりすぎます。
これがこの項目で一番多いつまずきです。
預けるお金(自分から出ていく)は負、受け取るお金は正。\(PV = -5000\)、\(FV = 7000\) のように入れてください。
両方とも正で入れると、答えが出ない、または負の利率が返ってきます。
\(5\% - 2.5\% = 2.5\%\) で一度に計算するやり方です。近い値は出ますが、正確ではありません。
\(FV\) を出してから \((1 + \frac{f}{100})^n\) で割る、という2段階でやってください。
金額の問題では、途中の値を丸めると最後の答えがずれます。 とくに2つの金額の差を求める問題では、差そのものが小さいので影響が大きくなります。
電卓の中では丸めず、答えを書くときだけ指定された桁で丸めてください。
金額の答えには \(\$\) を付けてください。また correct to two decimal places と指定されたら、\(\$3163.3\) ではなく \(\$3163.30\) と書きます。
\(0\) を消してしまうと、指定された桁数を満たしていないと見なされることがあります。
Using your GDC (TI-Nspire CX II)
この項目は、AI SL のなかでも電卓の比重が最も大きいところのひとつです。シラバスにも Examination questions may require the use of technology, including built-in financial packages と書かれています。
Finance Solver を開く
Calculator ページで、
menu → Finance → Finance Solver
すると、入力欄が縦に並んだ画面が出ます。
| 欄 | 意味 | 複利の問題では |
|---|---|---|
N |
期間の回数(年数ではありません) | \(n \times k\) |
I(%) |
名目年利(パーセントの数字) | \(r\) |
PV |
present value | \(-\)(預ける額) |
Pmt |
毎回の払込額 | \(0\) |
FV |
future value | 求めたい値、または受け取る額 |
PpY |
payments per year | \(k\) |
CpY |
compoundings per year | \(k\) |
PmtAt |
払込のタイミング | END のまま |
求めたい欄を空にして(または何か入れたまま)、その欄にカーソルを置いて enter を押すと、その値が計算されます。
Finance Solver は「お金の流れ」を追いかける道具です。
- 自分から出ていくお金(預ける、借りたものを返す)→ 負
- 自分に入ってくるお金(受け取る、借りる)→ 正
ですから預金の問題では、いつも
\[ PV = -(\text{預ける額}), \qquad FV = +(\text{受け取る額}) \]
です。\(PV\) と \(FV\) が両方とも同じ符号になることは、まずありません。
符号を間違えると Error が出るか、\(I\% = -100\) のような無意味な値が返ってきます。答えがおかしいときは、まず符号を疑ってください。
例:例 2 を Finance Solver で
\(\$8000\)、\(3.5\%\)、quarterly、5年。
N = 20 ← 5年 × 4回 = 20
I(%) = 3.5
PV = −8000
Pmt = 0
FV = (ここにカーソルを置いて enter)
PpY = 4
CpY = 4
\(FV = 9522.718\ldots\) が出ます。公式で計算した答えと一致します。
N は年数ではありません
N は期間の回数です。quarterly で5年なら \(N = 20\) であって \(5\) ではありません。
PpY と CpY を \(k\) にしたら、N も \(n \times k\) にする。この3つはセットで動きます。 1つだけ直すと答えが合いません。
PpY と CpY は同じ数にしておく
この2つは本来、別々に設定できます(払込の回数と、利息がつく回数が違う場合のため)。
SL 1.4 では毎回同じ数にしておけば大丈夫です。違う数を入れると計算の意味が変わってしまうので、触らないでください。
利率や年数を求める
Finance Solver の便利なところは、どの欄でも求められることです。
利率を求める(例 4)
N = 6, PV = −5000, Pmt = 0, FV = 7000, PpY = CpY = 1
→ I(%) にカーソルを置いて enter
→ 5.768...
年数を求める
N にカーソルを置いて enter
出てくる N は小数です。\(12.87\) のような値が出たら、「ちょうど何年」なら切り上げて \(13\) です。
N が小数で出たときの切り上げ・切り捨て
first exceeds(はじめて超える)→ 切り上げremains below(〜を下回っている間)→ 切り捨て
\(12.87\) を見て機械的に処理せず、「12年後はまだ足りない」と言い直してから決めてください。次に書く表の方法なら、この判断そのものが要らなくなります。
「はじめて〜を下回る」を表で読む
例 3 の (b) のような問題は、表を作って読むのが一番確実です。SL 1.3 でやったのと同じやり方です。
Lists & Spreadsheet ページを開いて、
- 列 A の名前を
n、列 B の名前をvにする - 列 A の式のセル(グレーの行)に次を入れる
=seq(n, n, 0, 20)
- 列 B の式のセルに次を入れる
=24000 × 0.82^a[]
これで \(0\) 年後から \(20\) 年後までが表になります。あとは \(8000\) を下回る最初の行を目で探すだけです。
減価償却は \(k = 1\) なので、この方法がそのまま使えます。
途中で丸めないための工夫
ans を使うと、電卓が覚えている正確な値をそのまま次の計算に使えます。
8000 × (1 + 3.5/400)^20 → 9522.718394...
ans − 8000 × (1 + 3.5/100)^5 → 21.23...
画面に \(9522.72\) と表示されていても、ans の中身は \(9522.718394\ldots\) です。手で打ち直すと、そこで丸めが入ってしまいます。
ctrl + menu → Document Settings で、Display Digits を Float 10 などにしておくと、途中の値が見やすくなります。
試験の前に一度設定しておくと安心です。
Exercises
各問題に、折りたたみが3つ付いています。日本語訳、解答例(答案用紙に書くべきこと。英語です)、解説(なぜそうなるか。日本語です)。
まず自分で解いて、次に解答例と見くらべてください。解説は、合わなかったときだけ開けば十分です。
1 \(\$3000\) is invested at a nominal annual rate of \(6\%\), compounded yearly. Find the value of the investment after 5 years, correct to two decimal places.
日本語訳
\(\$3000\) を名目年利 \(6\%\) の複利で預けます。利息は1年に1回つきます。5年後の価値を、小数第2位まで求めなさい。
\[PV = 3000, \quad r = 6, \quad k = 1, \quad n = 5\]
\[FV = 3000\left(1 + \frac{6}{100}\right)^{5} = 3000(1.06)^{5} = 4014.676\ldots \approx \$4014.68\]
\(r = 6\) です。\(0.06\) ではありません。公式の分母に \(100\) があるからです。
\(k = 1\) なので、\(100k = 100\)、\(kn = 5\) となり、式がいちばん簡単な形になります。
検算。 単利なら \(3000 \times 0.06 \times 5 = \$900\) 増えて \(\$3900\)。複利はそれより多いはずで、実際 \(\$4014.68\) です。
2 \(\$1500\) is invested at a nominal annual rate of \(4.5\%\), compounded monthly. Find the value of the investment after 3 years, correct to two decimal places.
日本語訳
\(\$1500\) を名目年利 \(4.5\%\) の複利で預けます。利息は毎月つきます。3年後の価値を、小数第2位まで求めなさい。
\[PV = 1500, \quad r = 4.5, \quad k = 12, \quad n = 3\]
\[FV = 1500\left(1 + \frac{4.5}{100 \times 12}\right)^{12 \times 3} = 1500(1.00375)^{36} = 1716.372\ldots \approx \$1716.37\]
monthly なので \(k = 12\)(表 4)。
\(k\) は2か所に入ります。 分母が \(100 \times 12 = 1200\)、指数が \(12 \times 3 = 36\)。片方だけ直すのが典型的な間違いです。
Finance Solver なら N = 36、I(%) = 4.5、PV = −1500、Pmt = 0、PpY = CpY = 12 です。
3 \(\$10\,000\) is invested at a nominal annual rate of \(4\%\) for 8 years.
(a) Find the value if interest is compounded yearly.
(b) Find the value if interest is compounded monthly.
(c) Find how much more is earned by compounding monthly rather than yearly.
日本語訳
\(\$10\,000\) を名目年利 \(4\%\) で8年間預けます。
(a) 利息が1年に1回つく場合の価値を求めなさい。
(b) 利息が毎月つく場合の価値を求めなさい。
(c) 毎月つく場合のほうが、1年に1回の場合よりいくら多いかを求めなさい。
(a) \(k = 1\) \[FV = 10\,000(1.04)^{8} = 13\,685.690\ldots \approx \$13\,685.69\]
(b) \(k = 12\) \[FV = 10\,000\left(1 + \frac{4}{1200}\right)^{96} = 13\,763.949\ldots \approx \$13\,763.95\]
(c) \[13\,763.949\ldots - 13\,685.690\ldots = \$78.26\]
(c) では、丸める前の値を引いてください。 \(13\,763.95 - 13\,685.69 = 78.26\) でたまたま同じになりますが、いつもそうとはかぎりません。電卓の中で引き算するのが安全です。
\(8\) 年で \(\$78\) の差です。回数を12倍にしても、増えるのは \(1\%\) にもなりません。 「毎月のほうがずっと得」と思いがちですが、実際はこの程度です。
この感覚を持っておくと、答えがおかしいときに気づけます。差が \(\$1000\) も出たら、どこかで計算を間違えています。
4 A laptop is bought for \(\$1800\). Its value depreciates by \(25\%\) each year.
(a) Find its value after 3 years, correct to two decimal places.
(b) Find the number of complete years after which its value first falls below \(\$500\).
日本語訳
あるノートパソコンを \(\$1800\) で買いました。その価値は毎年 \(25\%\) ずつ下がります。
(a) 3年後の価値を、小数第2位まで求めなさい。
(b) 価値がはじめて \(\$500\) を下回るのは、何年後(ちょうど何年)ですか。
\[r = -25, \quad k = 1\]
(a) \[FV = 1800(0.75)^{3} = 759.375 \approx \$759.38\]
(b) \[n = 4: \ 569.53 \ \ (> 500) \qquad n = 5: \ 427.15 \ \ (< 500)\]
The value first falls below $500 after 5 years.
\(25\%\) 下がるので、残るのは \(75\%\)。\(r = -25\) を公式に入れると \(1 - 0.25 = 0.75\) が出てきます。
(b) は表で読むのが確実です。Lists & Spreadsheet に =seq(n, n, 0, 10) と =1800 × 0.75^a[] を入れてください。
\(4\) 年後はまだ \(\$569.53\) で \(\$500\) を上回っているので、答えは \(5\) 年です。\(4\) ではありません。
5 \(\$4000\) is invested at a nominal annual rate of \(3.2\%\), compounded yearly. Find the number of complete years after which the value first exceeds \(\$6000\).
日本語訳
\(\$4000\) を名目年利 \(3.2\%\) の複利で預けます。利息は1年に1回つきます。価値がはじめて \(\$6000\) を超えるのは、何年後(ちょうど何年)ですか。
\[4000(1.032)^{n} > 6000\]
\[n = 12: \ 5837.36 \ \ (< 6000) \qquad n = 13: \ 6024.15 \ \ (> 6000)\]
The value first exceeds $6000 after 13 years.
Finance Solver で N を求めると \(12.87\ldots\) が出ます。「ちょうど何年」なので切り上げて \(13\) です。
exceeds(超える)なので切り上げ。\(12\) 年後はまだ \(\$5837.36\) で \(\$6000\) に届いていません。
表を使えば、この切り上げの判断そのものが要りません。どちらのやり方でも構いませんが、迷ったら表にしてください。
6 An investment of \(\$12\,000\) grows to \(\$15\,000\) after 5 years, with interest compounded yearly. Find the annual rate of interest, correct to three significant figures.
日本語訳
\(\$12\,000\) の投資が、5年後に \(\$15\,000\) になりました。利息は1年に1回つきます。年利を有効数字3桁で求めなさい。
\[15\,000 = 12\,000\left(1 + \frac{r}{100}\right)^{5}\]
Using the GDC (Finance Solver with \(N = 5\), \(PV = -12\,000\), \(FV = 15\,000\), \(Pmt = 0\), \(PpY = CpY = 1\)):
\[r = 4.5639\ldots \approx 4.56\%\]
\(PV = -12\,000\) と、負の数で入れてください。 ここが最大の関門です。
nSolve(15000 = 12000×(1+r/100)^5, r) でも同じ答えが出ます。
検算。 \(12\,000 \times 1.0456^{5} \approx 15\,000\) ✓ また、単利なら \(\$3000\) 増えるのに \(\dfrac{3000}{12\,000 \times 5} = 5\%\) 必要なので、複利ならそれより少し低い利率で済むはずです。\(4.56\%\) はつじつまが合っています。
7 \(\$6000\) is invested at a nominal annual rate of \(4.8\%\), compounded half-yearly. Find the value after 7 years, correct to two decimal places.
日本語訳
\(\$6000\) を名目年利 \(4.8\%\) の複利で預けます。利息は半年に1回つきます。7年後の価値を、小数第2位まで求めなさい。
\[PV = 6000, \quad r = 4.8, \quad k = 2, \quad n = 7\]
\[FV = 6000\left(1 + \frac{4.8}{200}\right)^{14} = 6000(1.024)^{14} = 8362.775\ldots \approx \$8362.78\]
half-yearly は \(k = 2\) です。semi-annually と書かれることもあります。どちらも同じ意味です。
1回あたりの利率は \(\dfrac{4.8\%}{2} = 2.4\%\)、7年で \(2 \times 7 = 14\) 回つきます。
Finance Solver なら N = 14、PpY = CpY = 2 です。N を \(7\) にしないでください。
8 \(\$15\,000\) is invested at a nominal annual rate of \(6\%\), compounded yearly, for 12 years. The annual rate of inflation over this period is \(3\%\).
(a) Find the value of the investment after 12 years.
(b) Find the real value of the investment after 12 years.
日本語訳
\(\$15\,000\) を名目年利 \(6\%\) の複利で12年間預けます。利息は1年に1回つきます。この期間の年間インフレ率は \(3\%\) です。
(a) 12年後の投資の価値を求めなさい。
(b) 12年後の投資の real value(実質価値)を求めなさい。
(a) \[FV = 15\,000(1.06)^{12} = 30\,182.947\ldots \approx \$30\,182.95\]
(b) \[\text{real value} = \frac{30\,182.947\ldots}{(1.03)^{12}} = 21\,169.71\ldots \approx \$21\,169.71\]
2段階です。 まず (a) で普通に \(FV\) を出し、次に \((1.03)^{12}\) で割ります。
\(6 - 3 = 3\%\) で一度に計算すると \(15\,000 \times 1.03^{12} = \$21\,386.41\) となり、正しい \(\$21\,169.71\) とは違います。有効数字3桁だと \(21\,400\) と \(21\,200\) で、はっきり別の答えです。
見かけは2倍になりましたが、今のお金でいえば \(1.4\) 倍ほどです。物価が上がったぶん、実感は目減りします。
9 Two banks offer the following accounts.
Bank A: \(5\%\) nominal annual rate, compounded yearly.
Bank B: \(4.9\%\) nominal annual rate, compounded monthly.
Determine which account gives the greater return after one year. Justify your answer.
日本語訳
2つの銀行が、次の口座を提供しています。
銀行 A:名目年利 \(5\%\)、利息は1年に1回。
銀行 B:名目年利 \(4.9\%\)、利息は毎月。
1年後にどちらの口座のほうが多く増えるかを判断しなさい。理由も書きなさい。
Take \(PV = \$1000\) for comparison.
Bank A: \[FV = 1000(1.05)^{1} = \$1050.00\]
Bank B: \[FV = 1000\left(1 + \frac{4.9}{1200}\right)^{12} = 1050.12\ldots = \$1050.12\]
Bank B gives the greater return, because the interest is added 12 times a year and the earlier interest also earns interest. This more than makes up for the lower nominal rate.
利率が低いほうが得になるという、意外な結果です。回数が多いぶんを、\(0.1\%\) の差では埋めきれません。
金額が問題文にないので、自分で \(\$1000\) と決めて比べています。 比べるだけなら、どの金額を選んでも結論は同じです。「\(PV = \$1000\) とおく」と一言書いてください。
Determine と Justify が付いているので、数値を出すだけでは点になりません。 なぜ B のほうが多いのかを言葉で書くところまでが解答です。
差はわずか \(\$0.12\) ですが、問われているのはどちらが大きいかです。小さな差でも、はっきり書けば正解です。
10 A company buys a machine for \(\$45\,000\). Its value depreciates by \(12\%\) each year.
(a) Find the value of the machine after 5 years.
(b) Find the number of complete years after which its value first falls below \(\$20\,000\).
(c) Comment on the suitability of this model for predicting the value of the machine after 30 years.
日本語訳
ある会社が機械を \(\$45\,000\) で買いました。その価値は毎年 \(12\%\) ずつ下がります。
(a) 5年後の機械の価値を求めなさい。
(b) 価値がはじめて \(\$20\,000\) を下回るのは、何年後(ちょうど何年)ですか。
(c) この model が30年後の機械の価値を予測するのに適しているかどうか、コメントしなさい。
\[r = -12, \quad k = 1\]
(a) \[FV = 45\,000(0.88)^{5} = 23\,747.94\ldots \approx \$23\,747.94\]
(b) \[n = 6: \ 20\,898.18 \ \ (> 20\,000) \qquad n = 7: \ 18\,390.40 \ \ (< 20\,000)\]
The value first falls below $20 000 after 7 years.
(c) The model assumes the value falls by exactly 12% every year, so it never reaches zero. After 30 years it predicts about $972, which is unlikely to be realistic for a machine that old. The machine would probably have been replaced, or its value would depend on its condition and on new technology.
(a)(b) は 例 3 と同じやり方です。\(12\%\) 下がるので \(0.88\) を掛けます。
(c) は Comment on なので独立した設問です。減価償却の model の弱点は文脈が変わっても同じで、「\(0\) にならない」「極端な年数を入れると非現実的」「実際には買い替えられている」の3つが型です。
\(45\,000 \times 0.88^{30} \approx \$972\) という数字を実際に出して書くと、採点者に「本当に確かめた」と伝わります。 型だけを暗記して書くより強くなります。