SL 2.1 — Different forms of the equation of a straight line(直線の方程式)

ノートWhat you should be able to do
  • gradient(傾き)を、公式集の \(m = \dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\) で \(2\) 点から求められる。
  • 直線の\(3\) つの形(\(y = mx+c\)、\(ax+by+d=0\)、\(y-y_{1} = m(x-x_{1})\))を使い分けられる。
  • \(3\) つの形を、行き来できる。
  • intercepts(切片)を求められる。
  • parallel(平行)\(m_{1} = m_{2}\) と perpendicular(垂直)\(m_{1} \times m_{2} = -1\) を使える。
  • 道路や橋の勾配を、傾きとして扱える。

The idea

1. What fixes a line(直線は、傾きと \(1\) 点で決まる)

紙の上に直線を \(1\) 本引くには、何が分かればよいでしょうか。

\(2\) 点が分かれば引けます。でも、それだけではありません。

傾きと、通る点が \(1\) つでも引けます。傾きが「どちらへどれだけ進むか」を決め、点が「どこを通るか」を決めるからです。

直線は、傾きと、通る点 \(1\) つで決まります。

直線の式が \(3\) つの形を持つのは、この \(2\) つをどう書くかの違いです(第 3 節)。

2. Gradient from two points(\(2\) 点から傾きを出す)

直線の傾きは、縦に進んだ分を、横に進んだ分で割った値です。直線の上のどの \(2\) 点で測っても、同じ値になります。

図 1: 傾きは、縦に進んだ分を、横に進んだ分で割った値です。

\[ m = \frac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}} \tag{1}\]

重要この式は公式集にあります

公式集の 2.1 の欄に Gradient formula として印刷されています。

\(m = \dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\)

上が縦の変化、下が横の変化です。英語では rise over run(上がり ÷ 進み)と言います。

図 1 が、その様子です。直線上のどの \(2\) 点で測っても、\(m\) は同じ値になります。

警告上と下で、点の順番をそろえてください

\(A(1,5)\) と \(B(4,14)\) なら、

\[ m = \frac{14-5}{4-1} = 3 \qquad \text{または} \qquad m = \frac{5-14}{1-4} = \frac{-9}{-3} = 3 \]

どちらの順でも同じ値になります。いけないのは、上と下で、先に書く点を変えてしまうことです。次の式は、上を \(A\) から(\(5-14\))、下を \(B\) から(\(4-1\))取っているので、符号が逆になります。

\[ \frac{5 - 14}{4 - 1} = -3 \]

上と下で、同じ点を先に書く。 これだけで防げます。

直線上の異なる \(2\) 点をとっても \(x_{1} = x_{2}\) になってしまうときは、分母が \(0\) です。 このとき直線は縦向きで、傾きは定義されません(第 6 節、演習 \(9\))。

3. Three forms of the equation(直線の式の \(3\) つの形)

直線の式の書き方は、次の \(3\) つです。

\[ y = mx + c \tag{2}\]

\[ ax + by + d = 0 \tag{3}\]

\[ y - y_{1} = m(x - x_{1}) \tag{4}\]

重要この \(3\) つは公式集にあります

公式集の 2.1 の欄に Equations of a straight line として、まとめて印刷されています。

\(y = mx + c\) ; \(ax + by + d = 0\) ; \(y - y_{1} = m\left(x - x_{1}\right)\)

表 1: \(3\) つの形
形 英語名 すぐ読み取れるもの
\(y = mx + c\) gradient-intercept form 傾き \(m\)、\(y\) 切片 \(c\)
\(ax + by + d = 0\) general form —
\(y - y_{1} = m(x-x_{1})\) point-gradient form 傾き \(m\)、通る点 \((x_{1}, y_{1})\)

傾きと、\(y\) 切片でない点が分かっているときは、point-gradient form から組み立てます。傾きと点が \(1\) つあれば、そのまま書けるからです。\(y\) 切片そのものが分かっているときは、\(y = mx + c\) に直接入れるほうが速くなります。答えを整数の係数でそろえたいときは、general form に直します。

4. Changing between the forms(\(3\) つの形を行き来する)

\((2,-3)\) を通り、傾き \(-\dfrac{1}{2}\) の直線で見ます。

point-gradient form。 \(x_{1} = 2\)、\(y_{1} = -3\)、\(m = -\dfrac{1}{2}\) を入れるだけです。

\[ y - (-3) = -\frac{1}{2}(x - 2), \qquad \text{つまり} \qquad y + 3 = -\frac{1}{2}(x-2) \]

gradient-intercept form へ。 展開して \(y\) について解きます。

\[ y + 3 = -\frac{1}{2}x + 1 \ \Rightarrow \ y = -\frac{1}{2}x - 2 \]

general form へ。 分母をはらって、片側に集めます。

\[ 2y = -x - 4 \ \Rightarrow \ x + 2y + 4 = 0 \]

ヒントgeneral form は、係数を整数にする

\(ax+by+d=0\) で答えるよう言われたら、分数を残さないのがふつうです。両辺に分母の最小公倍数を掛けてください。

\(a > 0\) になるようにそろえる習慣も、答え合わせが楽になります。\(-x-2y-4=0\) と \(x+2y+4=0\) は同じ直線です。

5. Intercepts(切片)

直線が座標軸と交わる点の、求め方を見ます。表は、\(x\) 切片と \(y\) 切片の求め方をまとめたものです。

表 2: 切片は、片方を \(0\) にするだけ
切片 求め方 座標
\(y\)-intercept \(x = 0\) を入れる \((0, \ \ldots)\)
\(x\)-intercept \(y = 0\) を入れる \((\ldots, \ 0)\)

\(x + 2y + 4 = 0\) なら、

\[ x = 0: \ 2y + 4 = 0 \ \Rightarrow \ y = -2 \qquad (0, -2) \]

\[ y = 0: \ x + 4 = 0 \ \Rightarrow \ x = -4 \qquad (-4, 0) \]

警告\(y = mx + c\) の \(c\) は、\(y\) 切片です

\(x = 0\) を入れると \(y = c\) になるからです。\(x\) 切片は読み取れません。 そちらは \(y = 0\) を入れて計算します。

\(y\) 切片を「\(c\)」、\(x\) 切片を「\(-\dfrac{c}{m}\)」と暗記する必要はありません。\(0\) を入れるほうが速くて確実です。

例題 1 The points \(A(1, 5)\) and \(B(4, 14)\) lie on a line \(L\).

(a) Find the gradient of \(L\).

(b) Find the equation of \(L\) in the form \(y = mx + c\).

(c) Find the equation of \(L\) in the form \(ax + by + d = 0\), where \(a\), \(b\) and \(d\) are integers.

(d) Find the \(x\)-intercept of \(L\).

(a) 式 1 に入れます。上も下も、\(B\) を先に書きます。

\[ m = \frac{14-5}{4-1} = \frac{9}{3} = 3 \]

(b) point-gradient form から始めます(表 1)。点は \(A(1,5)\) を使います。

\[ y - 5 = 3(x-1) \ \Rightarrow \ y - 5 = 3x - 3 \ \Rightarrow \ y = 3x + 2 \]

(c) すべて左に集めます。

\[ 3x - y + 2 = 0 \]

(d) \(y = 0\) を入れます(表 2)。

\[ 0 = 3x + 2 \ \Rightarrow \ x = -\frac{2}{3} \]

\(x\) 切片は \(\left(-\dfrac{2}{3}, \ 0\right)\) です。

検算((b) について)。 \(A\) ではなく \(B\) を通ることを確かめます。 \(x = 4\) を入れると

\[ y = 3(4) + 2 = 14 \]

\(B(4,14)\) と合いました ✓ 式を作るのに使わなかったほうの点で確かめるのがポイントです。\(A\) を入れても、作るときに使った式をなぞるだけになります。

検算((d) について)。 出した \(x\) を、もとの式に入れ直します。

\[ y = 3\left(-\frac{2}{3}\right) + 2 = -2 + 2 = 0 \]

\(y = 0\) になりました ✓

上下の順をまちがえて \(m = \dfrac{5-14}{4-1} = -3\) としていたら、\(A(1,5)\) から \(y - 5 = -3(x-1)\)、つまり \(y = -3x + 8\) になります。\(x = 4\) を入れると \(y = -12 + 8 = -4\) で、\(B\) の \(y = 14\) と合いません。傾きをまちがえると、\(y\) 切片まで変わります。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \[m = \frac{14-5}{4-1} = 3\]

(b) \[y - 5 = 3(x-1), \qquad y = 3x + 2\]

(c) \[3x - y + 2 = 0\]

(d) \(y = 0\) gives \(3x + 2 = 0\) \[x = -\frac{2}{3}\]

例題 2 A line \(L\) passes through the point \((4, -1)\) and has gradient \(-\dfrac{3}{2}\).

(a) Write down the equation of \(L\) in the form \(y - y_{1} = m(x - x_{1})\).

(b) Find the equation of \(L\) in the form \(ax + by + d = 0\), where \(a\), \(b\) and \(d\) are integers.

(c) Find the \(y\)-intercept of \(L\).

(a) 式 4 に、そのまま入れます。\(y_{1} = -1\) なので、左辺は \(y - (-1) = y + 1\) です。

\[ y + 1 = -\frac{3}{2}(x - 4) \]

(b) 両辺を \(2\) 倍して、分数をなくします(第 4 節)。

\[ 2y + 2 = -3(x - 4) = -3x + 12 \]

\[ 3x + 2y - 10 = 0 \]

(c) \(x = 0\) を入れます。

\[ 2y - 10 = 0 \ \Rightarrow \ y = 5 \]

\(y\) 切片は \((0, 5)\) です。

検算((b) について)。 与えられた点 \((4,-1)\) を、答えの式に入れます。

\[ 3(4) + 2(-1) - 10 = 12 - 2 - 10 = 0 \]

\(0\) になりました ✓ general form では、点を代入して \(0\) になるかを見ます。

傾きも確かめます。 \(3x + 2y - 10 = 0\) を \(y\) について解くと \(y = -\dfrac{3}{2}x + 5\) で、傾きは \(-\dfrac{3}{2}\) ✓ 問題文と合っています。

\(y + 1 = -\dfrac{3}{2}(x+4)\) と符号をまちがえていたら、\((4,-1)\) を入れたとき左辺は \(-1+1 = 0\)、右辺は \(-\dfrac{3}{2}(8) = -12\) となり、合いません。\(x_{1}\) の符号は、必ず引き算の形で確かめてください。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \[y + 1 = -\frac{3}{2}(x-4)\]

(b) \[2y + 2 = -3x + 12, \qquad 3x + 2y - 10 = 0\]

(c) \(x = 0\) gives \(2y - 10 = 0\) \[y = 5, \qquad (0, 5)\]

6. Parallel and perpendicular lines(平行と垂直)

\(2\) 直線が平行・垂直になるときの、傾きの関係を見ます。図は、平行な \(2\) 直線と、垂直な \(2\) 直線の傾きを示したものです。

図 2: 平行な \(2\) 直線の傾きと、垂直な \(2\) 直線の傾きです。

\(2\) 直線の傾きを \(m_{1}\)、\(m_{2}\) とすると、平行・垂直の条件は次のようになります。

\[ \text{parallel:} \quad m_{1} = m_{2} \tag{5}\]

\[ \text{perpendicular:} \quad m_{1} \times m_{2} = -1 \tag{6}\]

重要この \(2\) つは公式集にありません

公式集の 2.1 の欄にあるのは、直線の \(3\) つの形と gradient formula だけです。平行・垂直の条件は印刷されていないので、覚えてください。

\(m_{1} \neq 0\) のとき、\(m_{1}m_{2} = -1\) は \(m_{2} = -\dfrac{1}{m_{1}}\) と書き直せます。逆数にして、符号を変えると覚えてください。これを negative reciprocal(負の逆数)といいます。\(m_{1} = 0\)(横向きの直線)のときは、下の警告を見てください。

図 2 が、平行な直線と垂直な直線の見え方です。

表 3: 逆数にして、符号を変える
\(m_{1}\) 垂直な直線の傾き \(m_{2}\)
\(2\) \(-\dfrac{1}{2}\)
\(-\dfrac{2}{3}\) \(\dfrac{3}{2}\)
\(1\) \(-1\)
警告横向きと縦向きの組には、使えません

\(y = 3\)(横向き、\(m = 0\))と \(x = 5\)(縦向き、傾きなし)は垂直に交わりますが、\(m_{1}m_{2} = -1\) では確かめられません。

\(0 \times (\text{定義されない値})\) が書けないからです。式 6 が使えるのは、どちらの直線も縦向きでないときです(演習 \(9\))。

例題 3 The line \(L\) has equation \(2x + 3y - 12 = 0\).

(a) Find the gradient of \(L\).

(b) Find the equation of the line through \((3, 1)\) that is parallel to \(L\), in the form \(ax + by + d = 0\).

(c) Find the equation of the line through \((3, 1)\) that is perpendicular to \(L\), in the form \(ax + by + d = 0\).

(d) Explain why the line found in part (b) can never meet \(L\).

(a) \(y\) について解いて、\(y = mx+c\) の形にします。

\[ 3y = -2x + 12 \ \Rightarrow \ y = -\frac{2}{3}x + 4 \]

傾きは \(-\dfrac{2}{3}\) です。

(b) 平行なので、傾きは同じ \(-\dfrac{2}{3}\) です(式 5)。

\[ y - 1 = -\frac{2}{3}(x-3) \]

\(3\) 倍して整理します。

\[ 3y - 3 = -2x + 6 \ \Rightarrow \ 2x + 3y - 9 = 0 \]

(c) 垂直なので、傾きは負の逆数 \(\dfrac{3}{2}\) です(表 3)。

\[ y - 1 = \frac{3}{2}(x-3) \]

\(2\) 倍して整理します。

\[ 2y - 2 = 3x - 9 \ \Rightarrow \ 3x - 2y - 7 = 0 \]

(d) Explain why なので、英語で理由を書きます。「平行だから」で止めず、交わる点が存在しないことまで示します。

試験ではこう書く

The line found in part (b) is \(2x + 3y - 9 = 0\) and \(L\) is \(2x + 3y - 12 = 0\).

Suppose a point \((x, y)\) lay on both lines.

The first equation gives \(2x + 3y = 9\) and the second gives \(2x + 3y = 12\), so \(9 = 12\), which is impossible.

Hence no point lies on both lines, and the two lines never meet.

Both lines have gradient \(-\dfrac{2}{3}\), so they are parallel, and they are different lines because their constant terms differ.

((b) で求めた直線は \(2x+3y-9=0\)、\(L\) は \(2x+3y-12=0\) である。ある点 \((x,y)\) が両方の直線の上にあると仮定する。\(1\) つ目の式から \(2x+3y=9\)、\(2\) つ目の式から \(2x+3y=12\) となるので \(9=12\) となり、これはあり得ない。したがって両方の直線に乗る点は存在せず、\(2\) 直線は交わらない。どちらの直線も傾きは \(-\dfrac{2}{3}\) なので平行であり、定数項が違うので別の直線である、という意味です。)

検算((b) について)。 点 \((3,1)\) を答えの式に入れます。\(2(3) + 3(1) - 9 = 6 + 3 - 9 = 0\) ✓

平行なことも確かめます。 \(2x + 3y - 9 = 0\) と \(2x + 3y - 12 = 0\) は、\(x\) と \(y\) の係数が同じです。定数だけが違うので平行です ✓ general form では、\(x\) と \(y\) の係数の比が同じで、定数項だけが違えば平行です(定数項まで同じ比なら、同じ直線になります)。

検算((c) について)。 点 \((3,1)\) を入れます。\(3(3) - 2(1) - 7 = 9 - 2 - 7 = 0\) ✓

傾きの積も見ます。 \(3x-2y-7=0\) を解くと \(y = \dfrac{3}{2}x - \dfrac{7}{2}\) で、\(-\dfrac{2}{3} \times \dfrac{3}{2} = -1\) ✓

(c) で傾きを \(\dfrac{2}{3}\)(符号を変えずに逆数だけ)としていたら、積は \(-\dfrac{4}{9}\) で \(-1\) になりません。逆数と符号の両方が要ります。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \(y = -\dfrac{2}{3}x + 4\), so \(m = -\dfrac{2}{3}\)

(b) \[y - 1 = -\frac{2}{3}(x-3), \qquad 2x + 3y - 9 = 0\]

(c) \(m_{2} = \dfrac{3}{2}\) \[y - 1 = \frac{3}{2}(x-3), \qquad 3x - 2y - 7 = 0\]

(d) If a point lay on both lines, then \(2x + 3y = 9\) and \(2x + 3y = 12\), so \(9 = 12\), which is impossible. The lines are parallel and distinct, so they never meet.

7. Gradient in context(傾きが表しているもの)

傾き \(m\) は、「\(x\) が \(1\) 増えると、\(y\) が \(m\) 増える」という意味です。 \(m = 3\) なら \(x\) が \(1\) 増えるごとに \(y\) は \(3\) 増え、\(m = -0.4\) なら \(y\) は \(0.4\) 減ります。負の傾きは「減る量」です。

場面が与えられているときは、単位を付けて読みます。

  • \(x\) が時間(分)、\(y\) が水そうの水の量(L)で \(m = 2.5\) なら、「\(1\) 分あたり \(2.5\) L 増える」。
  • \(x\) が走った距離(km)、\(y\) が残りの燃料(L)で \(m = -0.08\) なら、「\(1\) km 走るごとに燃料が \(0.08\) L 減る」。

答案では、\(m\) の値を書くだけでなく、この \(1\) 文まで書いてください。 Interpret the gradient in this context(この場面での傾きの意味を説明せよ)と問われたら、聞かれているのはこの文のほうです。

傾きは、山道や橋のような incline(傾斜、坂)の急さを表すのにも使います。これを日本語では勾配といいます。

道路標識の「\(5\%\)」は、傾きを百分率で書いたものです。

\[ \text{勾配} = \frac{\text{高さの変化}}{\text{水平方向の距離}} \]

水平に \(900\) m 進んで \(45\) m 上がる道なら、

\[ m = \frac{45}{900} = \frac{1}{20} = 0.05 \ \rightarrow \ 5\% \]

警告分母は「水平距離」で、「道に沿った距離」ではありません

\(5\%\) は、水平に \(100\) m 進んで \(5\) m 上がるという意味です。「道に沿って \(100\) m 進んで」ではありません。

傾きがゆるいときは、この \(2\) つはほとんど同じです。急な坂では、はっきり違ってきます。

TI-Nspire の Graphs 画面に \(2\) 本の直線を入れると、平行かどうか・垂直かどうかが目で見えます。交点は menu → Analyze Graph → Intersection で出せます。

画面の縦横の比率に気をつけてください。 目盛りの幅がそろっていないと、垂直な \(2\) 直線が垂直に見えません。menu → Window/Zoom → Zoom Square でそろえられます。

Paper 1 では使えません。 このページの例題と演習は、すべて手で解ける形にしてあります。

例題 4 (a) A mountain road rises \(84\) m over a horizontal distance of \(1200\) m. Find the gradient of the road.

(b) Express this gradient as a percentage.

(c) A bridge has a gradient of \(0.02\). Find the rise over a horizontal distance of \(350\) m.

(d) A sign states that a road has a gradient of \(5\%\). A student says this means the road rises \(5\) m for every \(100\) m travelled along the road. Comment on this statement.

(a) 式 1 と同じ考え方です(第 7 節)。

\[ m = \frac{84}{1200} = \frac{7}{100} = 0.07 \]

(b) \(100\) を掛けます。

\[ 0.07 \times 100 = 7\% \]

(c) 勾配 \(=\dfrac{\text{上がり}}{\text{水平距離}}\) なので、上がり \(=\) 勾配 \(\times\) 水平距離です。

\[ 0.02 \times 350 = 7 \ \text{m} \]

(d) Comment on なので、英語で書きます。正しいか正しくないかを、はっきり述べてから理由を書きます。

試験ではこう書く

The statement is not correct.

A gradient is the rise divided by the horizontal distance, not the distance measured along the road, so a gradient of \(5\%\) means the road rises \(5\) m for every \(100\) m measured horizontally.

For a gentle slope the two distances are almost the same, so the difference is small in practice, but they are not equal: the distance along the road is the hypotenuse of a right-angled triangle whose horizontal side is \(100\) m, so it is always longer than \(100\) m, and the difference grows as the slope becomes steeper.

(この発言は正しくない。勾配は上がりを水平距離で割ったものであり、道に沿って測った距離で割ったものではない。したがって \(5\%\) は、水平に \(100\) m 測って \(5\) m 上がるという意味である。ゆるい坂ではこの \(2\) つの距離はほとんど同じなので、実際の差は小さい。しかし等しくはない。道に沿った距離は、水平の辺が \(100\) m の直角三角形の斜辺なので、つねに \(100\) m より長く、坂が急になるほど差は大きくなる、という意味です。)

検算((a) について)。 割合を、別の言い方でも出します。\(1200\) m は \(100\) m の \(12\) 倍です。\(84 \div 12 = 7\) なので、水平 \(100\) m あたり \(7\) m 上がることになり、\(\dfrac{7}{100} = 0.07\) ✓ 約分を経由しない道すじです。

検算((c) について)。 答えを、勾配の式に戻します。\(\dfrac{7}{350} = \dfrac{1}{50} = 0.02\) ✓

(c) で \(350 \div 0.02 = 17\,500\) としていたら、掛けるところを割っています。橋が \(17.5\) km 上がることになり、あり得ません。 大きさの見当で気づけます。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \[m = \frac{84}{1200} = \frac{7}{100} = 0.07\]

(b) \(0.07 \times 100 = 7\%\)

(c) \[0.02 \times 350 = 7 \ \text{m}\]

(d) Not correct. The gradient uses the horizontal distance, so \(5\%\) means a rise of \(5\) m for every \(100\) m measured horizontally, not along the road.

Why it works

なぜ、垂直な \(2\) 直線の傾きの積が \(-1\) になるのでしょうか。

傾きが \(m\) の直線を思い浮かべます。原点から出発して、右へ \(1\)、上へ \(m\) 進むと、その直線の上に乗ります。つまり、直線の向きは \((1, m)\) という進み方で表せます。

この向きを、\(90^{\circ}\) 回します。 「右へ \(1\)、上へ \(m\)」という矢印を、横の辺の長さが \(1\)、縦の辺の長さが \(m\) の直角三角形の斜辺だと思ってください。この三角形を原点のまわりに反時計回りに \(90^{\circ}\) 回すと、横だった辺が縦になり、縦だった辺が横になります。 「右へ \(1\)」は「上へ \(1\)」に、「上へ \(m\)」は「左へ \(m\)」に変わるので、新しい向きは \((-m, \, 1)\) です。

(\(m < 0\) のときは「左へ \(m\)」が実際には右向きになりますが、座標の書き方は同じ \((-m, 1)\) です。)

新しい向きの傾きは、

\[ m_{2} = \frac{1}{-m} = -\frac{1}{m} \]

ですから

\[ m_{1} m_{2} = m \times \left(-\frac{1}{m}\right) = -1 \]

\(m = 0\) のときだけ、この計算が書けません。 横向きの直線を \(90^{\circ}\) 回すと縦向きになり、傾きが定義されないからです。だから第 6 節の但し書きが要ります。

\(3\) つの形が同じ直線を表す理由も、ひとことで言えます。どれも「傾きが一定」という同じ事実を書いているだけです。\(y - y_{1} = m(x-x_{1})\) を \(x - x_{1}\) で割れば 式 1 に戻ります(\(x \neq x_{1}\) のとき)。

Common errors

警告傾きの上下で、点の順番がずれる

\(\dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\) です。上と下で、同じ点を先に書いてください(第 2 節)。

ずれると符号だけが逆になるので、答えの符号が図と合わないときは、まずここを疑ってください。

警告point-gradient form で、符号を落とす

\(y - y_{1} = m(x - x_{1})\) は、どちらも引き算です。\(y_{1} = -3\) なら左辺は \(y + 3\)、\(x_{1} = -4\) なら右辺は \(m(x+4)\) です。

与えられた点を答えの式に入れて、成り立つかを確かめてください。 これで必ず見つかります。

警告垂直の傾きで、逆数だけ、または符号だけ変える

\(m_{1}m_{2} = -1\) には、逆数と符号の両方が要ります(表 3)。

\(m_{1} = -\dfrac{2}{3}\) に対して、\(\dfrac{2}{3}\) でも \(-\dfrac{3}{2}\) でもなく、\(\dfrac{3}{2}\) です。

積を計算して \(-1\) になるか、必ず見てください。

警告\(x\) 切片と \(y\) 切片を取りちがえる

\(y\) 切片は \(x = 0\)、\(x\) 切片は \(y = 0\) です(表 2)。

「\(x\) 切片」は \(x\) 軸を切るところなので、そこでは \(y = 0\) です。名前と、\(0\) になる文字が入れかわることに注意してください。

警告general form で、分数を残す

\(ax+by+d=0\) で答えるよう言われたら、係数は整数にします(第 4 節)。

\(\dfrac{1}{2}x + y + 2 = 0\) ではなく、\(2\) 倍して \(x + 2y + 4 = 0\) です。

Exercises

1 Find the gradient of the line through \((-2, 7)\) and \((4, -5)\).

\[m = \frac{-5-7}{4-(-2)} = \frac{-12}{6} = -2\]

式 1 に入れます。上も下も、\((4,-5)\) を先に書きました。

分母は \(4 - (-2) = 6\) です。引き算のかっこを落とさないでください。

検算。 出した傾きから直線の式を作り、もう一方の点が乗るかを見ます。\((4,-5)\) を使うと

\[ y + 5 = -2(x-4), \qquad \text{つまり} \qquad y = -2x + 3 \]

\(x = -2\) を入れると \(y = 4 + 3 = 7\) で、\((-2,7)\) と合いました ✓

上下をそろえて入れかえるだけでは、検算になりません。 上下で点の順番をまぜる誤りをしていると、入れかえても同じ誤った値が出てしまうからです。

符号の見当も付きます。 \(x\) が増えて \(y\) が減っているので、傾きは負のはずです ✓

2 Find the equation of the line with gradient \(4\) that passes through \((2, 3)\), giving your answer in the form \(y = mx + c\).

\[y - 3 = 4(x - 2)\]

\[y = 4x - 5\]

point-gradient form から始めます(表 1)。\(y - 3 = 4x - 8\) なので、\(y = 4x - 5\) です。

検算。 与えられた点を、答えの式に入れます。\(x = 2\) で \(y = 8 - 5 = 3\) ✓

傾きも確かめます。 \(y = 4x-5\) で \(x\) を \(1\) 増やすと、\(y\) は \(4\) 増えるはずです。\(x = 3\) とすると \(y = 12 - 5 = 7\) で、\((2,3)\) から右へ \(1\)・上へ \(4\) 進んだ点になっています ✓

\(y = 4x + 3\) としていたら(\(c\) に \(y\) 座標をそのまま入れた誤り)、\(x=2\) で \(y = 11\) となり、\(3\) と合いません。\(c\) は \(y\) 切片であって、通る点の \(y\) 座標ではありません。

3 The line \(L\) has equation \(y = \dfrac{3}{4}x - 2\). Find the equation of \(L\) in the form \(ax + by + d = 0\), where \(a\), \(b\) and \(d\) are integers.

\[4y = 3x - 8\]

\[3x - 4y - 8 = 0\]

分母をはらってから、片側に集めます(第 4 節)。両辺を \(4\) 倍します。

\(a > 0\) になるようにそろえました。\(-3x + 4y + 8 = 0\) も同じ直線です。

検算。 \(y\) 切片で見ます。もとの式は \(x = 0\) で \(y = -2\) です。答えの式に \(x = 0\)、\(y = -2\) を入れると

\[ 3(0) - 4(-2) - 8 = 8 - 8 = 0 \]

\(0\) になりました ✓

もう \(1\) 点でも見ます。 \(x = 4\) なら、もとの式は \(y = 3 - 2 = 1\) です。答えの式は \(12 - 4 - 8 = 0\) ✓ \(2\) 点で合えば、直線は \(1\) つに決まります。

4 Find the coordinates of the \(x\)-intercept and the \(y\)-intercept of the line \(5x - 2y - 20 = 0\).

\(y = 0\): \(5x - 20 = 0\), so \(x = 4\) \[(4, \ 0)\]

\(x = 0\): \(-2y - 20 = 0\), so \(y = -10\) \[(0, \ -10)\]

\(x\) 切片は \(y = 0\)、\(y\) 切片は \(x = 0\) です(表 2)。名前と入れる文字が入れかわるところが関門です。

検算。 どちらの座標も、もとの式に入れ直します。

\((4,0)\): \(5(4) - 2(0) - 20 = 0\) ✓ \((0,-10)\): \(5(0) - 2(-10) - 20 = 20 - 20 = 0\) ✓

符号の見当も付きます。 \(y = \dfrac{5}{2}x - 10\) と直すと、傾きが正で \(y\) 切片が負です。ですから \(x\) 切片は正のはずです ✓

5 Find the equation of the line through \((1, 2)\) and \((5, -6)\), giving your answer in the form \(ax + by + d = 0\) with integer coefficients.

\[m = \frac{-6-2}{5-1} = \frac{-8}{4} = -2\]

\[y - 2 = -2(x-1), \qquad y = -2x + 4\]

\[2x + y - 4 = 0\]

\(3\) 段階です。傾きを出す → point-gradient form → general form。

検算。 式を作るのに使わなかったほうの点 \((5,-6)\) を入れます。

\[ 2(5) + (-6) - 4 = 10 - 6 - 4 = 0 \]

\(0\) になりました ✓ 使ったほうの点 \((1,2)\) で確かめても、作った式をなぞるだけです。

傾きの符号も見ます。 \(x\) が増えて \(y\) が減っているので、負です ✓

6 The line \(L\) has equation \(3x - y + 5 = 0\). Find the equation of the line through \((2, 1)\) that is

(a) parallel to \(L\), in the form \(y = mx + c\)

(b) perpendicular to \(L\), in the form \(ax + by + d = 0\).

\(L\): \(y = 3x + 5\), so \(m = 3\)

(a) \(m_{1} = 3\) \[y - 1 = 3(x-2), \qquad y = 3x - 5\]

(b) \(m_{2} = -\dfrac{1}{3}\) \[y - 1 = -\frac{1}{3}(x-2), \qquad x + 3y - 5 = 0\]

まず \(L\) を \(y = mx+c\) に直して、傾き \(3\) を読み取ります。

(b) は負の逆数 \(-\dfrac{1}{3}\) です(表 3)。\(3\) 倍して \(3y - 3 = -(x-2) = -x+2\) から \(x + 3y - 5 = 0\) です。

検算。 点 \((2,1)\) を、どちらの答えにも入れます。

(a) \(y = 3(2) - 5 = 1\) ✓ (b) \(2 + 3(1) - 5 = 0\) ✓

傾きの積も見ます。 答えの \(x + 3y - 5 = 0\) を \(y\) について解くと \(y = -\dfrac{1}{3}x + \dfrac{5}{3}\) で、傾きは \(-\dfrac{1}{3}\) です。\(3 \times \left(-\dfrac{1}{3}\right) = -1\) ✓(式 6)自分で書いた \(-\dfrac{1}{3}\) ではなく、答えの式から傾きを取り直すのがポイントです。

(b) で \(-3\) としていたら、符号だけ変えて逆数にしていません。積は \(-9\) で、\(-1\) になりません。

7 A ramp rises \(0.6\) m over a horizontal distance of \(7.5\) m.

(a) Find the gradient of the ramp.

(b) Express this gradient as a percentage.

(a) \[m = \frac{0.6}{7.5} = \frac{6}{75} = \frac{2}{25} = 0.08\]

(b) \(0.08 \times 100 = 8\%\)

上下を \(10\) 倍して、小数を消してから約分すると楽です(第 7 節)。

検算。 答えから、上がりを出し直します。\(0.08 \times 7.5 = 0.6\) ✓

割合の見当も付きます。 \(7.5\) の \(10\%\) は \(0.75\) で、実際の上がり \(0.6\) より大きい。ですから勾配は \(10\%\) より小さいはずです。\(8\%\) は合っています ✓

\(\dfrac{7.5}{0.6} = 12.5\) としていたら、上下が逆です。勾配が \(1250\%\) になり、あり得ません。

8 The line through \((0, k)\) and \((6, 1)\) has gradient \(-\dfrac{1}{2}\). Find the value of \(k\).

\[\frac{1 - k}{6 - 0} = -\frac{1}{2}\]

\[1 - k = -3, \qquad k = 4\]

式 1 に、そのまま入れて \(k\) について解きます。両辺に \(6\) を掛けると \(1-k = -3\) です。

検算。 出した \(k\) で、傾きを計算し直します。

\[ m = \frac{1-4}{6-0} = \frac{-3}{6} = -\frac{1}{2} \]

合いました ✓

大きさの見当も付きます。 傾きが負なので、\(x\) が \(0\) から \(6\) へ増えるあいだに \(y\) は減ります。ですから \(k > 1\) のはずです。\(4 > 1\) ✓

\(1 - k = -\dfrac{1}{2} \times 6 = -3\) の符号を落として \(k = -2\) としていたら、傾きは \(\dfrac{1-(-2)}{6} = \dfrac{1}{2}\) となり、符号が逆になります。

9 Explain why a vertical line has no gradient.

Every point on a vertical line has the same \(x\)-coordinate, so for any two points on it \(x_{2} = x_{1}\). In the gradient formula \(m = \dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\) the denominator is then \(0\), and division by \(0\) is not defined. So the gradient of a vertical line is undefined.

Explain why なので、公式に戻って、どこで書けなくなるかを示します。

要点は \(2\) つです。縦向きなら \(x\) 座標が変わらないことと、\(0\) で割れないことです。

検算。 実際の \(2\) 点で見ます。\((3, 1)\) と \((3, 8)\) は、どちらも \(x = 3\) の直線の上にあります。

\[ m = \frac{8-1}{3-3} = \frac{7}{0} \]

分母が \(0\) になりました ✓ 「とても大きい数」ではなく、書けないというのが正確な言い方です。

「傾きが \(\infty\)」と書かないでください。 \(\infty\) は数ではないので、\(m\) の値にはなりません。

試験ではこう書く

A vertical line has equation \(x = k\), so every point on it has the same \(x\)-coordinate.

For any two points on the line, \(x_{2} = x_{1}\), and the gradient formula \(m = \dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\) then has denominator \(x_{2}-x_{1} = 0\).

Division by zero is not defined, so no value of \(m\) exists and the gradient of a vertical line is undefined.

For example, the points \((3,1)\) and \((3,8)\) give \(\dfrac{7}{0}\), which is not a number.

10 A student is asked to find the gradient of the line through \(A(3, 8)\) and \(B(7, 2)\), and writes

\[ m = \frac{7-3}{2-8} = -\frac{2}{3} \]

Identify the error in the student’s work, and find the correct gradient.

The student put the difference of the \(x\)-coordinates on top and the difference of the \(y\)-coordinates underneath. The gradient formula has the change in \(y\) on top.

\[m = \frac{2-8}{7-3} = \frac{-6}{4} = -\frac{3}{2}\]

Identify the error なので、どこが違うのかを名指ししてから、正しい値を書きます。

生徒は上下を入れかえています。\(\dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\) であって、その逆ではありません(式 1)。

検算。 正しい傾きで、直線の式を作って確かめます。\(A(3,8)\) を使うと

\[ y - 8 = -\frac{3}{2}(x-3) \]

\(x = 7\) を入れると \(y - 8 = -\dfrac{3}{2}(4) = -6\) で、\(y = 2\) です。\(B(7,2)\) と合いました ✓

生徒の答えでも同じことをすると、\(y - 8 = -\dfrac{2}{3}(4) = -\dfrac{8}{3}\) から \(y = \dfrac{16}{3}\) となり、\(B\) の \(y = 2\) と合いません ✓

この誤りは、符号だけを見ても気づけないところが厄介です。\(-\dfrac{2}{3}\) も \(-\dfrac{3}{2}\) も負の数なので、「\(x\) が増えて \(y\) が減るから負のはず」という見当では通ってしまいます。上が \(y\) の変化であることを、式を書く前に確かめてください。

試験ではこう書く

The student interchanged the numerator and the denominator, writing the change in \(x\) over the change in \(y\).

The gradient formula is \(m = \dfrac{y_{2}-y_{1}}{x_{2}-x_{1}}\), with the change in \(y\) on top, so the correct value is \(m = \dfrac{2-8}{7-3} = \dfrac{-6}{4} = -\dfrac{3}{2}\).