SL 5.2 — Increasing and decreasing functions(増加・減少と導関数の符号)

ノートWhat you should be able to do
  • increasing(増加)と decreasing(減少)の意味を、グラフの言葉で説明できる。
  • \(f'(x) > 0\)、\(f'(x) = 0\)、\(f'(x) < 0\) を、グラフの上がり下がりとして読める。
  • 与えられた \(f'(x)\) の符号を調べて、\(f\) が増加する区間・減少する区間を求められる。
  • 答えを区間の形で書ける。
  • \(f'(x) = 0\) でも、グラフが向きを変えるとはかぎらないことを説明できる。
  • \(f'\) の符号表から、\(f\) のようすを読み取れる。
  • 場面のある問題で、増える区間・減る区間の意味を述べられる。

The idea

1. Increasing and decreasing(増加と減少)

グラフは、\(x\) が増加する向き、つまり左から右へ見ます。その向きにたどったとき、関数が増加しているか、減少しているかを考えます(図 1)。

図 1: 上がっているところが赤、下がっているところが青の曲線です。
  • increasing(増加)… 左から右へたどると、グラフが上がっていく。図 1 の赤い部分です。
  • decreasing(減少)… 左から右へたどると、グラフが下がっていく。青い部分です。

「増加」と「減少」は、区間についての言葉です。 「ここからここまでで上がっている」という言い方をします。

どちらなのかを決めるのは、derivative(導関数)です。\(f'(x)\) の符号を見れば、その区間で上がっているか下がっているかが分かります(第 2 節)。

このページでは \(f'(x)\) が与えられます。 \(f'(x)\) の求め方は SL 5.3 からです。

2. Sign of the derivative(導関数の符号で読む)

\(f'(x)\) はその点での tangent(接線)の gradient(傾き)でした(SL 5.1)。だから

表 1: \(f'\) の符号と \(f\) のようす
\(f'(x)\) 接線 \(f\) のようす 図
\(f'(x) > 0\) 右上がり 増加している 図 2・図 3
\(f'(x) = 0\) 水平 stationary point(停留点) 図 2・図 3
\(f'(x) < 0\) 右下がり 減少している 図 2・図 3

だから、\(f'(x)\) の符号を調べれば、\(f\) の上がり下がりが分かります。 次の \(2\) つは、同じ関数の \(f\) と \(f'\) のグラフです。\(x\) をそろえて、上下に見くらべてください。

図 2: \(y = f(x)\) と、その \(2\) つの停留点 \(p\)、\(q\) です。
図 3: \(y = f\'(x)\) は、\(p\) と \(q\) で \(x\) 軸と交わります。

\(f'\) を「もとの関数のグラフ」だと思わないでください。 \(f'\) のグラフが \(x\) 軸より上にあることは、\(f\) のグラフが \(x\) 軸より上にあることとは無関係です。

3. Stationary points(停留点)

\(f'(x) = 0\) となる \(x\) では、\(f\) のグラフは stationary point(停留点)です。 接線が水平になる点のことです。

停留点が、いつも増加と減少の境目とはかぎりません。 そこで向きが変わることもあれば、いったん水平になるだけで、そのまま同じ向きに進むこともあります。

どちらなのかは、その前後で \(f'\) の符号が変わるかどうかで決まります(図 3)。

前後の符号は、sign diagram(符号表)に書くと見やすくなります。 数直線に \(f'(x) = 0\) となる \(x\) をとり、その左と右で \(f'\) が \(+\) か \(-\) かを書きこみます。

符号の並び方は \(3\) 通りあり、それぞれ停留点の呼び名がちがいます(図 4)。

図 4: 符号表、形、呼び名を \(3\) 段に並べています。
  • \(+\) から \(-\) に変わる … local maximum(極大)です。そこまで上がって、そこから下がります。
  • \(-\) から \(+\) に変わる … local minimum(極小)です。そこまで下がって、そこから上がります。
  • 符号が変わらない … 極大でも極小でもありません。いったん水平になるだけで、向きは変わりません。

local(極)は「そのまわりでいちばん」という意味です。 グラフ全体でいちばん大きい値・小さい値とはかぎりません。

だから、\(f'(x) = 0\) を解いただけでは足りません。 その前後で符号がどうなるかを、かならず調べます。

符号が変わらないとき、その点がどういう点なのかは SL 5.8 で調べます。

4. Answering with intervals(区間で答える)

答えは、\(x\) の範囲で書きます。\(f'(x) > 0\) を解いた範囲が増加する区間、\(f'(x) < 0\) を解いた範囲が減少する区間です。

たとえば \(f'(x) = 3x^{2} - 3\) だったとします。\(3x^{2} - 3 = 3(x - 1)(x + 1)\) なので、\(f'(x) = 0\) となるのは \(x = -1\) と \(x = 1\) です。この \(2\) つで区切って、それぞれの区間で代表の値を入れると、符号は \(+\)、\(-\)、\(+\) の順になります。

だから、答えは次のように書きます。

  • 増加する区間 … \(x < -1\) と \(x > 1\)
  • 減少する区間 … \(-1 < x < 1\)

英語では increasing for \(x < -1\) and for \(x > 1\)、decreasing for \(-1 < x < 1\) のように書きます。

例題 1 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 3x^{2} - 12\).

(a) Find the values of \(x\) at which \(f\) has a stationary point.

(b) Find the intervals on which \(f\) is increasing and the interval on which \(f\) is decreasing.

(a) \(f'(x) = 0\) を解きます。

\[ 3x^{2} - 12 = 0 \quad \Longrightarrow \quad 3(x - 2)(x + 2) = 0 \]

\[ x = -2 \quad \text{または} \quad x = 2 \]

(b) \(3(x-2)(x+2)\) の符号を、\(3\) つの区間で調べます。

表 2: 例題 \(1\) の符号表
\(x\) \(x < -2\) \(x = -2\) \(-2 < x < 2\) \(x = 2\) \(x > 2\)
\(f'(x)\) \(+\) \(0\) \(-\) \(0\) \(+\)
\(f\) 増加 停留 減少 停留 増加

増加するのは \(x < -2\) と \(x > 2\)、減少するのは \(-2 < x < 2\) です。

検算(代表の値で)。 \(x = -3\) で \(f'(-3) = 27 - 12 = 15 > 0\)、\(x = 0\) で \(f'(0) = -12 < 0\)、\(x = 3\) で \(f'(3) = 27 - 12 = 15 > 0\) ✓ 表の符号と合っています。

検算(グラフの形で)。 \(f'\) は下に開いていない放物線で、根が \(2\) つあります ✓ だから符号は \(+\)、\(-\)、\(+\) の順になります。

検算(境目の数)。 符号が変わる点が \(2\) つあるので、区間は \(3\) つに分かれます ✓ 表の列と合っています。

検算(\(f\) の上がり下がりの向き)。 符号は \(+\)、\(-\)、\(+\) なので、\(f\) は「上がって、下がって、また上がる」です ✓ \(x = -2\) と \(x = 2\) の \(2\) か所で向きが変わります。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \[3x^{2} - 12 = 0 \ \Rightarrow \ 3(x - 2)(x + 2) = 0\] \[x = -2, \ x = 2\]

(b) increasing for \(x < -2\) and for \(x > 2\)

decreasing for \(-2 < x < 2\)

例題 2 The sign of \(f'(x)\) for a function \(f\) is shown in the table.

\(x\) \(x < -1\) \(x = -1\) \(-1 < x < 2\) \(x = 2\) \(x > 2\)
\(f'(x)\) \(+\) \(0\) \(-\) \(0\) \(+\)

(a) Write down the intervals on which \(f\) is increasing.

(b) Write down the values of \(x\) at which the graph of \(f\) turns.

(a) \(f'(x)\) が \(+\) の列を読みます。\(x < -1\) と \(x > 2\) です。

(b) 符号が変わるところを探します。

\(x = -1\) の前後は \(+\) から \(-\)、\(x = 2\) の前後は \(-\) から \(+\) です。どちらも符号が変わっています。

だから、グラフは \(x = -1\) と \(x = 2\) の \(2\) か所で向きを変えます。

検算(減少の区間も読む)。 \(-\) の列は \(-1 < x < 2\) だけです ✓ 増加の区間と合わせると、停留点をのぞく全部になります。

検算(符号の並び)。 \(+\)、\(-\)、\(+\) の順なので、\(f\) は「上がって、下がって、また上がる」です ✓ 向きが変わるのは \(2\) か所です。

検算(触れるだけの点があるか)。 どちらの停留点でも符号が変わっています ✓ 触れるだけの点はありません。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) increasing for \(x < -1\) and for \(x > 2\)

(b) the graph turns at \(x = -1\) and at \(x = 2\)

例題 3 Water flows into and out of a tank. The volume of water, \(V\) litres, \(t\) minutes after a tap is opened, satisfies

\[ \frac{dV}{dt} = 20 - 4t, \qquad 0 \leq t \leq 8 \]

(a) Find the interval on which the volume of water is increasing.

(b) Interpret what is happening at \(t = 5\).

(a) \(\dfrac{dV}{dt} > 0\) となる \(t\) を求めます。

\[ 20 - 4t > 0 \quad \Longrightarrow \quad 20 > 4t \quad \Longrightarrow \quad t < 5 \]

\(0 \leq t \leq 8\) なので、増えているのは \(0 \leq t < 5\) です。

(b) Interpret なので、英語で意味を書きます。

試験ではこう書く

At \(t = 5\) the rate of change \(\dfrac{dV}{dt}\) is zero, so at that instant the volume is neither rising nor falling.

Before \(t = 5\) the rate is positive and after it the rate is negative, so the tank stops filling and starts to empty.

(\(t = 5\) では変化率 \(\dfrac{dV}{dt}\) が \(0\) なので、その瞬間、水の量は増えても減ってもいない。\(t = 5\) より前では変化率が正、あとでは負なので、たまるのをやめて減りはじめる、という意味です。)

検算(両側の値で)。 \(t = 4\) で \(20 - 16 = 4 > 0\)、\(t = 6\) で \(20 - 24 = -4 < 0\) ✓ 符号が変わっています。

検算(\(t = 5\) で \(0\) か)。 \(20 - 4(5) = 20 - 20 = 0\) ✓

検算(単位)。 \(V\) がリットル、\(t\) が分なので、\(\dfrac{dV}{dt}\) はリットル毎分です ✓ \(t = 4\) のときは毎分 \(4\) リットル増えています。

検算(区間の端)。 問題の範囲は \(0 \leq t \leq 8\) なので、\(t < 5\) ではなく \(0 \leq t < 5\) と書きます ✓

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \[20 - 4t > 0 \ \Rightarrow \ t < 5\] increasing for \(0 \leq t < 5\)

(b) \(\dfrac{dV}{dt} = 0\) at \(t = 5\), and the rate changes from positive to negative, so the tank stops filling and starts to empty

例題 4 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 3x^{2}\).

(a) Find the value of \(x\) at which \(f\) has a stationary point.

(b) Find the intervals on which \(f\) is increasing and the intervals on which \(f\) is decreasing.

(c) Describe what the graph of \(f\) does at the stationary point.

(a) \(3x^{2} = 0\) なので \(x = 0\) です。

(b) \(x \ne 0\) では \(x^{2} > 0\) なので、\(f'(x) > 0\) です。

表 3: 例題 \(4\) の符号表
\(x\) \(x < 0\) \(x = 0\) \(x > 0\)
\(f'(x)\) \(+\) \(0\) \(+\)
\(f\) 増加 停留 増加

\(f'(x) > 0\) となるのは \(x \ne 0\) のすべてです。減少する区間はありません。

\(x = 0\) の前後で符号が変わらないので、グラフは \(x = 0\) をまたいで上がりつづけています。 だから「すべての \(x\) で増加」と書けます(第 4 節)。\(x < 0\) と \(x > 0\) に分けて書いてもかまいません。

(c) Describe なので、英語で書きます。

試験ではこう書く

At \(x = 0\) the gradient is zero, so the tangent there is horizontal.

The sign of \(f'\) is positive on both sides of \(0\), so the sign does not change and the graph does not turn.

The curve flattens out for an instant at \(x = 0\) and then continues to rise.

(\(x = 0\) では傾きが \(0\) なので、そこでの接線は水平である。\(0\) の両側で \(f'\) の符号は正なので符号は変わらず、グラフは向きを変えない。曲線は \(x = 0\) で一瞬平らになり、そのあとまた上がりつづける、という意味です。)

検算(両側の値で)。 \(f'(-1) = 3 > 0\)、\(f'(1) = 3 > 0\) ✓ 符号が変わっていません。

検算(\(2\) 乗の性質で)。 \(x^{2}\) は \(x\) が正でも負でも正です ✓ だから \(3x^{2}\) は \(x \ne 0\) でつねに正です。

検算(\(x = 0\) をまたいで上がるか)。 \(f'\) は \(x = 0\) の左でも右でも正です ✓ 途中で下がる区間がないので、\(x = 0\) をまたいで上がりつづけます。

検算(例題 \(1\) とくらべる)。 例題 \(1\) では \(f'\) が \(x\) 軸を横切り、ここでは触れるだけです ✓ 同じ「\(f'(x) = 0\)」でも、起きることがちがいます。

ノート解答例(答案用紙に書くこと)

(a) \(3x^{2} = 0 \ \Rightarrow \ x = 0\)

(b) increasing for all \(x\) (equivalently for \(x < 0\) and for \(x > 0\)); there is no interval on which \(f\) is decreasing

(c) the tangent is horizontal at \(x = 0\), but \(f'\) is positive on both sides, so the sign does not change and the graph does not turn; the curve flattens for an instant and keeps rising

警告この項目は Paper 1 に出ます

\(f'\) の符号を調べるのは、\(2\) 次不等式を解くことがほとんどです。このページの例題と演習は、因数分解が手でできる形にしてあります。

\(f'\) のグラフをかくと、符号の変わる場所が目で見えます。\(x\) 軸との交点を読めば、停留点の \(x\) が分かります。

答案に書くのは、手で出した式と値です。 電卓は、出した答えが合っているかを見るために使ってください。

Why it works

なぜ、\(f'(x) > 0\) だと増加するのでしょうか。 \(f'(x)\) が接線の傾きだからです。

傾きが正の直線は、右へ進むと上がります。曲線も、その点の近くでは接線とほとんど同じ向きに進みます。だから、\(f'\) がある区間でずっと正なら、その区間では上がりつづけます。

区間全体で正であることが要ります。 \(1\) 点だけで正でも、その先で負になれば、区間全体では上がりつづけません。「区間で増加」と言うのは、そのためです。

なぜ、\(f'(x) = 0\) でも向きが変わるとはかぎらないのでしょうか。 \(f'\) が \(0\) になっても、その前後で符号が同じままのことがあるからです。

\(f'\) が \((x - a)^{2}\) の形の因数をもつときを考えます。\(x = a\) で \(f'\) は \(0\) になりますが、\(2\) 乗は負になれないので、\(x = a\) の前後でこの因数の符号は変わりません。 ほかの因数の符号もそこで変わらなければ、\(f'\) 全体の符号も変わりません。グラフは \(x = a\) で一瞬水平になるだけです。

だから、停留点を見つけたら、必ず前後の符号を調べます。 「\(f'(x) = 0\) を解いたら、そこで向きが変わる」とはかぎりません。

なぜ、符号は区間の中の \(1\) つの値で確かめてよいのでしょうか。 \(f'\) が polynomial(多項式)のように切れ目なくつながっているとき、符号が変わるには \(0\) を通る必要があるからです。

\(f'(x) = 0\) の解の間には \(0\) になる点がないので、その区間の中で符号は変わりません。 だから、代表の値を \(1\) つ入れれば、その区間全体の符号が分かります。

この言い方には、\(f'\) がその区間のどの点でも定義されていることが要ります。 途中で \(f'\) が定義されない \(x\) があると、そこで符号が飛ぶことがあります。\(f'(x) = \dfrac{1}{x}\) のように分母に \(x\) があるときは、\(x = 0\) も境目として区間を分けてください。

なぜ、\(f'\) のグラフの高さを \(f\) の高さと混同してはいけないのでしょうか。 別の関数のグラフだからです。

\(f'\) のグラフが \(x\) 軸の上にあることは、\(f\) が上がっているという意味であって、\(f\) の値が正だという意味ではありません。\(f\) の値が \(-100\) でも、上がっていれば \(f'\) は正です。

Common errors

警告\(f'(x) = 0\) を解いただけで「向きが変わる」と決める

符号が変わるかどうかを調べないと分かりません(第 3 節)。触れるだけの点もあります。

警告\(f'\) のグラフを \(f\) のグラフと混同する

\(f'\) が \(x\) 軸より上でも、\(f\) の値が正とはかぎりません(第 2 節)。読むのは上下だけです。

警告答えを \(x\) の \(1\) 点で書く

増加・減少は区間についての言葉です(第 4 節)。「\(x > 3\) で増加」のように書きます。

警告\(2\) つに分かれる区間を \(1\) つにまとめる

\(x < -2\) と \(x > 2\) は、\(1\) つの区間ではありません(第 4 節)。「または」で \(2\) つ書きます。

警告符号を調べずに、根の順番だけで決める

\(2\) 乗の因数があると、符号が変わらないことがあります(第 3 節)。代表の値を入れて確かめてください。

警告場面のある問題で、与えられた範囲を無視する

\(0 \leq t \leq 8\) のような条件があれば、答えもその中で書きます(第 4 節)。

Exercises

1 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 2x - 8\). Find the interval on which \(f\) is increasing.

\[2x - 8 > 0 \ \Rightarrow \ x > 4\]

increasing for \(x > 4\)

\(f'(x) > 0\) を解きます(第 4 節)。

検算(代表の値で)。 \(f'(5) = 10 - 8 = 2 > 0\)、\(f'(0) = -8 < 0\) ✓

検算(境目)。 \(f'(4) = 8 - 8 = 0\) ✓ \(x = 4\) が停留点です。

検算(\(f'\) の形)。 \(f'\) は右上がりの直線なので、根の右で正、左で負です ✓

2 The diagram shows the graph of \(y = f'(x)\) for a function \(f\).

図 5: \(x\) 軸と \(3\) 回交わる \(y = f\'(x)\) のグラフです。

Write down the intervals on which \(f\) is increasing, and the values of \(x\) at which the graph of \(f\) turns.

increasing for \(-1 < x < 2\) and for \(x > 4\)

the graph of \(f\) turns at \(x = -1\), at \(x = 2\) and at \(x = 4\)

読むのは、グラフが \(x\) 軸より上か下かだけです(第 2 節)。\(f'\) の値そのものは使いません。

検算(\(x\) 軸との交点)。 グラフは \(x = -1\)、\(x = 2\)、\(x = 4\) で \(x\) 軸と交わっています ✓ どこも「触れるだけ」ではなく、横切っています。

検算(上下の並び)。 左から順に、下・上・下・上です ✓ だから \(f\) は「下がって、上がって、下がって、上がる」です。

検算(向きが変わる数)。 横切る点が \(3\) つあるので、向きが変わるのも \(3\) か所です ✓

検算(\(f'\) の値と混同していないか)。 \(x = 0\) で \(f'(0) = 2\) ですが、これは \(f(0)\) の値ではありません ✓ 読むのは符号だけです。

3 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = x^{2} - 5x + 6\). Find the intervals on which \(f\) is increasing and the interval on which \(f\) is decreasing.

\[x^{2} - 5x + 6 = (x - 2)(x - 3)\]

increasing for \(x < 2\) and for \(x > 3\)

decreasing for \(2 < x < 3\)

因数分解してから符号を調べます(第 3 節)。

検算(代表の値で)。 \(f'(0) = 6 > 0\)、\(f'(2.5) = 6.25 - 12.5 + 6 = -0.25 < 0\)、\(f'(4) = 16 - 20 + 6 = 2 > 0\) ✓

検算(展開してもどす)。 \((x-2)(x-3) = x^{2} - 5x + 6\) ✓

検算(根の間で負)。 \(x^{2}\) の係数が正なので、\(2\) つの根の間で負になります ✓

4 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 4 - x^{2}\). Find the interval on which \(f\) is increasing and the intervals on which \(f\) is decreasing.

\[4 - x^{2} = (2 - x)(2 + x)\]

increasing for \(-2 < x < 2\)

decreasing for \(x < -2\) and for \(x > 2\)

\(x^{2}\) の係数が負なので、演習 \(3\) とは符号の並びが逆になります(第 3 節)。

検算(代表の値で)。 \(f'(0) = 4 > 0\)、\(f'(3) = 4 - 9 = -5 < 0\)、\(f'(-3) = 4 - 9 = -5 < 0\) ✓

検算(根)。 \(f'(2) = 0\)、\(f'(-2) = 0\) ✓

検算(演習 \(3\) とくらべる)。 演習 \(3\) は \(+\)、\(-\)、\(+\)、ここは \(-\)、\(+\)、\(-\) です ✓ \(x^{2}\) の係数の符号で入れかわります。

5 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 4x^{3}\). Describe what happens to the graph of \(f\) at \(x = 0\).

\(f'(0) = 0\), so the tangent is horizontal at \(x = 0\)

\(f'(x) < 0\) for \(x < 0\) and \(f'(x) > 0\) for \(x > 0\), so the sign changes and the graph turns from falling to rising

\(3\) 乗なので、\(x\) の符号がそのまま \(f'\) の符号になります(第 3 節)。

検算(両側の値で)。 \(f'(-1) = -4 < 0\)、\(f'(1) = 4 > 0\) ✓ 符号が変わっています。

検算(\(2\) 乗との違い)。 \(4x^{2}\) なら両側で正ですが、\(4x^{3}\) は符号が変わります ✓ 指数が奇数か偶数かで結果がちがいます。

検算(グラフの向き)。 \(-\) から \(+\) に変わるので、下がってから上がります ✓ \(x = 0\) で向きが変わります。

試験ではこう書く

Since \(f'(0) = 0\), the tangent to the graph at \(x = 0\) is horizontal.

For \(x < 0\) we have \(4x^{3} < 0\) and for \(x > 0\) we have \(4x^{3} > 0\), so \(f'\) changes sign at \(x = 0\).

The graph therefore stops falling and starts rising: it turns at \(x = 0\).

6 The sign of \(f'(x)\) for a function \(f\) is shown in the table.

\(x\) \(x < 0\) \(x = 0\) \(0 < x < 5\) \(x = 5\) \(x > 5\)
\(f'(x)\) \(-\) \(0\) \(-\) \(0\) \(+\)

Write down the intervals on which \(f\) is decreasing, and the values of \(x\) at which the graph of \(f\) turns.

decreasing for \(x < 5\)

the graph turns only at \(x = 5\)

\(-\) の列を読み、そのあと符号が変わる点だけを探します(第 3 節)。

検算(\(x = 0\) の前後)。 どちらも \(-\) です ✓ 符号が変わらないので、向きは変わりません。

検算(\(x = 5\) の前後)。 \(-\) から \(+\) に変わります ✓ ここで向きが変わります。

検算(\(x = 0\) をまたげるか)。 \(x = 0\) の前後はどちらも \(-\) なので、\(f\) は \(x = 0\) をまたいで下がりつづけます ✓ だから \(x < 5\) とまとめて書けます(第 4 節)。\(x < 0\) と \(0 < x < 5\) に分けて書いてもかまいません。

7 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = (x + 1)(x - 2)^{2}\). A student says that the graph of \(f\) turns at both of its stationary points. Comment on the student’s statement.

the stationary points are at \(x = -1\) and \(x = 2\)

\(f'\) changes sign at \(x = -1\), so the graph turns there

\((x - 2)^{2} \geq 0\), so \(f'\) does not change sign at \(x = 2\) and the graph does not turn there; the student is wrong about \(x = 2\)

Comment on なので、どこまでが正しくて、どこからがちがうかを書きます。\(2\) つの因数の符号を別々に見ます(第 3 節)。

\((x - 2)^{2}\) の符号は変わりません。 \(x = 2\) 以外ではつねに正なので、\(f'\) の符号は \((x + 1)\) だけで決まります。

検算(\(3\) つの値で)。 \(f'(-2) = (-1)(16) = -16 < 0\)、\(f'(0) = (1)(4) = 4 > 0\)、\(f'(3) = (4)(1) = 4 > 0\) ✓ 変わるのは \(x = -1\) のところだけです。

検算(停留点の数)。 \(f'(x) = 0\) の解は \(x = -1\) と \(x = 2\) の \(2\) つです ✓ 生徒が「\(2\) つ」と言ったところまでは合っています。

検算(増加の区間)。 \(x > -1\) では \(f'\) が \(x = 2\) をのぞいて正なので、\(f\) は \(x > -1\) で増加しつづけます ✓(第 4 節)

試験ではこう書く

The stationary points are where \(f'(x) = 0\), that is \(x = -1\) and \(x = 2\), so the student is right that there are two.

Since \((x - 2)^{2} \geq 0\), the sign of \(f'\) is decided by \((x + 1)\) alone.

That changes sign at \(x = -1\), so the graph turns there.

At \(x = 2\) the sign of \(f'\) stays positive on both sides, so the graph is flat for an instant but does not turn.

The student is wrong about \(x = 2\).

8 For a function \(f\), it is given that \(f'(x) = 3x^{2} + 5\). Show that \(f\) is increasing for every value of \(x\).

\[x^{2} \geq 0 \ \Rightarrow \ 3x^{2} \geq 0 \ \Rightarrow \ 3x^{2} + 5 \geq 5\]

so \(f'(x) \geq 5 > 0\) for every \(x\), and \(f\) is increasing for all \(x\)

Show that なので、理由を式で書きます。\(f'(x) = 0\) を解こうとしても実数の解はありません。

検算(いちばん小さい値)。 \(3x^{2} + 5\) がいちばん小さくなるのは \(x = 0\) のときで、\(f'(0) = 5\) ✓ それでも正です。

見当(代表の値で)。 \(f'(-2) = 12 + 5 = 17\)、\(f'(2) = 17\) です。\(2\) 点だけでは「すべての \(x\) で」は示せませんが、答えの見当は付きます。

検算(停留点があるか)。 \(3x^{2} + 5 = 0\) は \(x^{2} = -\dfrac{5}{3}\) となり、実数解がありません ✓ 停留点はありません。

9 A student writes “\(f\) is increasing at \(x = 5\)”. Explain why this is not a good way to describe a function, and give a better way to say it.

“increasing” compares the values of \(f\) at different inputs, so it describes an interval, not a single point

better: “\(f'(5) > 0\)”, or “\(f\) is increasing on an interval containing \(x = 5\)”

増加・減少は、\(2\) つの \(x\) の値をくらべて決まる言葉です(第 4 節)。

検算(反例で)。 \(f(5) = 7\) という値だけを決めても、\(x = 5\) の右で上がる関数も、下がる関数も作れます ✓ \(1\) 点の値だけでは、上がり下がりは決まりません。

検算(\(f'\) なら \(1\) 点で言える)。 \(f'(5)\) は \(x = 5\) での接線の傾きなので、\(1\) 点で決まります ✓ だから「\(f'(5) > 0\)」は正しい言い方です。

検算(区間の形にできるか)。 \(f'\) が \(x = 5\) のまわりで切れ目なくつながっていて \(f'(5) > 0\) なら、\(5\) をふくむある区間で \(f'\) は正です ✓ その区間で「増加」と言えます。

試験ではこう書く

Whether a function increases is decided by comparing its values at different inputs, so “increasing” describes what happens over an interval and cannot be checked at one point alone.

A better statement is “\(f'(5) > 0\)”, which is a statement about a single point, or “\(f\) is increasing on an interval containing \(x = 5\)”.

10 The number of bacteria in a culture is \(N\) thousand, \(t\) hours after the start. It is given that

\[ \frac{dN}{dt} = t(6 - t), \qquad 0 \leq t \leq 8 \]

Find the interval on which \(N\) is increasing. Interpret what is happening at \(t = 6\).

\[t(6 - t) > 0 \ \Rightarrow \ 0 < t < 6\]

increasing for \(0 < t < 6\)

at \(t = 6\) the rate is zero and changes from positive to negative, so the number of bacteria stops growing and starts to fall

積の形なので、\(2\) つの因数の符号で決まります(第 3 節)。

検算(代表の値で)。 \(t = 3\) で \(3(3) = 9 > 0\)、\(t = 7\) で \(7(-1) = -7 < 0\) ✓

検算(根)。 \(t = 0\) と \(t = 6\) で \(\dfrac{dN}{dt} = 0\) ✓ どちらも停留点です。

検算(範囲の端)。 \(t = 0\) は範囲の左端で、そこでも \(\dfrac{dN}{dt} = 0\) です ✓ 増加の区間には入れません。

検算(単位)。 \(N\) が千個、\(t\) が時間なので、\(\dfrac{dN}{dt}\) は \(1\) 時間あたり千個です ✓

試験ではこう書く

Since \(\dfrac{dN}{dt} = t(6 - t)\) is positive exactly when \(0 < t < 6\), the number of bacteria is increasing on \(0 < t < 6\).

At \(t = 6\) the rate is zero, and it changes from positive to negative there, so the culture stops growing and begins to shrink.