SL 5.6 — Standard derivatives and the rules of differentiation(標準的な導関数と微分の規則)
- 有理数の指数(\(\sqrt{x}\) など)を、指数の形に直して微分できる。
- \(\sin x\)、\(\cos x\)、\(e^{x}\)、\(\ln x\) の derivative(導関数)を書ける。
- これらの導関数が radian(ラジアン)のときの式であることを説明できる。
- composite function(合成関数)の内側と外側を見分けられる。
- chain rule(連鎖律)を使って、合成関数を微分できる。
- 式が積か商かを見分けて、使う規則を選べる。
- product rule(積の微分法)を使って、積を微分できる。
- quotient rule(商の微分法)を使って、商を微分できる。分子の順番とマイナス、分母の \(2\) 乗を正しく書ける。
- \(u\) や \(v\) が合成関数のとき、連鎖律と組み合わせて使える。
- 先に整理すれば規則が要らない式を見分けられる。
The idea
1. Rational exponents(有理数の指数)
SL 5.3 の規則は、\(n\) が有理数でもそのまま使えます。
\[ f(x) = x^{n} \quad \Longrightarrow \quad f'(x) = nx^{n-1} \tag{1}\]
| もとの形 | 指数の形 |
|---|---|
| \(\sqrt{x}\) | \(x^{\frac{1}{2}}\) |
| \(\dfrac{1}{\sqrt{x}}\) | \(x^{-\frac{1}{2}}\) |
| \(\sqrt[3]{x}\) | \(x^{\frac{1}{3}}\) |
公式集の 5.3 の欄に、Derivative of \(x^{n}\) として 式 1 が印刷されています。\(n\) に制限は書かれていないので、有理数のときにもこの欄を使えます。
まず指数の形に直してから微分します。 根号のままでは規則が使えません。
例題 1 The function \(f\) is given by \(f(x) = 3\sqrt{x}\), for \(x > 0\). Find \(f'(x)\), giving your answer without a negative index.
日本語訳
関数 \(f\) は \(f(x) = 3\sqrt{x}\)(\(x > 0\))で与えられます。\(f'(x)\) を、負の指数を使わない形で求めなさい。
まず指数の形に直します(第 1 節)。
\[ f(x) = 3x^{\frac{1}{2}} \]
式 1 を使います。
\[ f'(x) = 3 \times \frac{1}{2} x^{-\frac{1}{2}} = \frac{3}{2}x^{-\frac{1}{2}} \]
負の指数を使わない形に直します。
\[ f'(x) = \frac{3}{2\sqrt{x}} \]
検算(指数)。 \(\dfrac{1}{2}\) から \(1\) を引くと \(-\dfrac{1}{2}\) ✓ \(\dfrac{3}{2}\) ではありません。
検算(符号)。 \(x > 0\) で \(\sqrt{x} > 0\) なので、\(f'(x) > 0\) です ✓ \(\sqrt{x}\) のグラフは右上がりなので、合っています。
検算(大きさの変わり方)。 \(x\) が大きくなると \(\sqrt{x}\) も大きくなり、\(f'(x)\) は小さくなります ✓ \(\sqrt{x}\) のグラフはだんだんゆるやかになります。
検算(\(x = 4\) で)。 \(f'(4) = \dfrac{3}{2 \times 2} = \dfrac{3}{4}\) ✓ \(x = 4\) の近くで \(f(x) = 3\sqrt{x}\) は、\(x\) が \(1\) 増えるあいだに \(\dfrac{3}{4}\) ほど増えます。
\[f(x) = 3x^{\frac{1}{2}}\] \[f'(x) = \frac{3}{2}x^{-\frac{1}{2}} = \frac{3}{2\sqrt{x}}\]
2. Standard derivatives(標準的な導関数)
\(\sin x\)、\(\cos x\)、\(e^{x}\)、\(\ln x\) の導関数は、次の表のとおりです。
| \(f(x)\) | \(f'(x)\) |
|---|---|
| \(\sin x\) | \(\cos x\) |
| \(\cos x\) | \(-\sin x\) |
| \(e^{x}\) | \(e^{x}\) |
| \(\ln x\) | \(\dfrac{1}{x}\) |
公式集の 5.6 の欄に、Derivative of \(\sin x\)、Derivative of \(\cos x\)、Derivative of \(e^{x}\)、Derivative of \(\ln x\) として、この \(4\) つがすべて印刷されています。おぼえる必要はありませんが、どこにあるかは知っておいてください。
\(\cos x\) の導関数だけ、マイナスが付きます。 ここが取りちがえの多いところです。
\(\sin\) と \(\cos\) の導関数は、\(x\) がラジアンのときの式です。 度で測ると成り立ちません。\(y = \sin x\) のグラフの \(x = 0\) での gradient(傾き)は、ラジアンなら \(1\) ですが、度なら約 \(0.0175\) です。問題文が度で与えていたら、先にラジアンに直してください(SL 3.4)。
\(e^{x}\) は微分しても変わりません。 これがこの関数の特徴です。
\(\ln x\) は \(x > 0\) でしか定義されません。 導関数の \(\dfrac{1}{x}\) も、そこで使います。
3. Composite functions(合成関数)
composite function(合成関数)は、関数を \(2\) 段に重ねたものです(SL 2.5)。
\(u = g(x)\) を先に計算し、その答えを \(f\) に入れて \(y = f(u)\) とします。
| 式 | 内側 \(u\) | 外側 \(f\) |
|---|---|---|
| \((3x + 1)^{4}\) | \(3x + 1\) | \(4\) 乗する |
| \(e^{5x}\) | \(5x\) | \(e\) の指数 |
| \(\sin(x^{2})\) | \(x^{2}\) | \(\sin\) |
| \(\ln(x + 7)\) | \(x + 7\) | \(\ln\) |
内側は、かっこの中や、\(\sin\)・\(\ln\) のあとに来るものです。
迷ったら、数を入れてみてください。 \(x\) に数を入れるとして、先に計算するほうが内側です。\(\sin(x^{2})\) なら、まず \(x^{2}\) を出してから \(\sin\) を取るので、\(x^{2}\) が内側です。
内側が \(x\) だけなら、合成ではありません。 \(\sin x\) はそのまま 第 2 節 の表で微分できます。
4. The chain rule(合成関数の微分)
合成関数を微分するときに使うのが、chain rule(連鎖律)です。
\(y = f(u)\)、\(u = g(x)\) のとき
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du} \times \frac{du}{dx} \tag{2}\]
です。
公式集の 5.6 の欄に、Chain rule として 式 2 が印刷されています。\(y = g(u)\)、\(u = f(x)\) という文字で書かれているので、どの文字が内側かを確かめてから使ってください。
言葉にすると \(2\) つの手順です。 外側を微分して内側はそのまま残し、それに内側の導関数をかけます。
\[ \frac{d}{dx}f\bigl(g(x)\bigr) = f'\bigl(g(x)\bigr) \times g'(x) \tag{3}\]
式 3 は公式集にありません。 式 2 を書きかえたものです。
いちばん多い誤りは、内側の導関数をかけ忘れることです。 \((3x+1)^{4}\) の導関数は \(4(3x+1)^{3} \times 3 = 12(3x+1)^{3}\) で、内側は、外側を微分するあいだそのまま残します。
混乱するときは、最初に内側を \(u\) と置いてください。 \(y = (3x + 1)^{4}\) なら、\(u = 3x + 1\) とすると
\[ y = u^{4} \]
です。それぞれを微分すると
\[ \frac{dy}{du} = 4u^{3}, \qquad \frac{du}{dx} = 3 \]
です。これを 式 2 に入れて
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du} \times \frac{du}{dx} = 4u^{3} \times 3 = 12u^{3} \]
です。最後に \(u\) をもどします。
\[ \frac{dy}{dx} = 12(3x + 1)^{3} \]
例題 2 Differentiate each of the following. Where an angle appears, \(x\) is in radians.
(a) \(f(x) = e^{x^{2} + 5}\)
(b) \(g(x) = \sin(4x - 3)\)
(c) \(h(x) = \ln(2x)\), for \(x > 0\). Explain why \(h'(x)\) does not contain a factor of \(2\).
日本語訳
次のそれぞれを微分しなさい。角が出てくるところでは、\(x\) はラジアンです。
(a) \(f(x) = e^{x^{2} + 5}\)
(b) \(g(x) = \sin(4x - 3)\)
(c) \(h(x) = \ln(2x)\)(\(x > 0\))。\(h'(x)\) に \(2\) の因数が残らない理由を説明しなさい。
(a) 内側は \(x^{2} + 5\)、外側は \(e\) の指数です。
\[ f'(x) = e^{x^{2} + 5} \times 2x = 2x\,e^{x^{2} + 5} \]
(b) 内側は \(4x - 3\)、外側は \(\sin\) です。
\[ g'(x) = \cos(4x - 3) \times 4 = 4\cos(4x - 3) \]
(c) 内側は \(2x\)、外側は \(\ln\) です。
\[ h'(x) = \frac{1}{2x} \times 2 = \frac{1}{x} \]
Explain なので、英語で理由を書きます。
試験ではこう書く
The chain rule gives \(h'(x) = \dfrac{1}{2x} \times 2\).
The \(2\) from the inside multiplies a fraction that already has \(2x\) underneath, so the two factors of \(2\) cancel and \(h'(x) = \dfrac{1}{x}\).
This agrees with \(\ln(2x) = \ln 2 + \ln x\): the extra term \(\ln 2\) is a constant, and constants differentiate to zero.
(連鎖律から \(h'(x) = \dfrac{1}{2x} \times 2\) である。内側から出た \(2\) が、分母にすでに \(2x\) をもつ分数にかかるので、\(2\) どうしが打ち消し合って \(h'(x) = \dfrac{1}{x}\) になる。これは \(\ln(2x) = \ln 2 + \ln x\) とも合う。余分な項 \(\ln 2\) は定数で、定数は微分すると \(0\) だからである、という意味です。)
検算((a) のかけ忘れ)。 答えに \(2x\) の因数があります ✓
検算((b) の符号)。 \(\sin\) の導関数は \(\cos\) で、マイナスは付きません ✓ \(\cos\) の導関数なら \(-\sin\) です。
検算((b) の内側)。 \(4x - 3\) の導関数は \(4\) です ✓ \(-3\) は定数なので消えます。
検算((c) を対数の法則で)。 \(\ln(2x) = \ln 2 + \ln x\) なので、微分すると \(0 + \dfrac{1}{x}\) ✓ 同じ答えです。
(a) \(f'(x) = 2x\,e^{x^{2} + 5}\)
(b) \(g'(x) = 4\cos(4x - 3)\)
(c) \[h'(x) = \frac{1}{2x} \times 2 = \frac{1}{x}\] the \(2\) from the inside cancels with the \(2\) in the denominator; equivalently \(\ln(2x) = \ln 2 + \ln x\) and the constant \(\ln 2\) differentiates to zero
5. The product rule(積の微分法)
微分したい関数が、\(2\) つの関数の product(積)の形で表されているときには、専用の規則があります。
\(y = uv\) のとき
\[ \frac{dy}{dx} = u\frac{dv}{dx} + v\frac{du}{dx} \tag{4}\]
です。これを product rule(積の微分法)といいます。
公式集の 5.6 の欄に、Product rule として 式 4 が印刷されています。\(y = uv\) という文字で書かれているので、どちらを \(u\) にしたかを、答案にも書いてください。
言葉にすると「片方ずつ微分して足す」です。 片方を残したままもう片方を微分し、それを入れかえてもう \(1\) つ作り、足します。
\(u\) と \(v\) の取り方の例です。
| 式 | \(u\) | \(v\) |
|---|---|---|
| \(x^{2}\sin x\) | \(x^{2}\) | \(\sin x\) |
| \(x\ln x\) | \(x\) | \(\ln x\) |
| \((x+1)e^{x}\) | \(x+1\) | \(e^{x}\) |
例題 3 The curve \(C\) has equation \(y = x^{3}e^{x}\). Find \(\dfrac{dy}{dx}\).
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = x^{3}e^{x}\) という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。
\(1\) 歩目。 \(x\) を含むかたまりが \(2\) つのかけ算なので、積の微分法です(第 5 節)。
\[ u = x^{3}, \qquad v = e^{x} \]
\(2\) 歩目と \(3\) 歩目。 それぞれを微分します。
\[ \frac{du}{dx} = 3x^{2}, \qquad \frac{dv}{dx} = e^{x} \]
\(4\) 歩目。 式 4 に入れます。
\[ \frac{dy}{dx} = x^{3}e^{x} + e^{x} \times 3x^{2} = x^{3}e^{x} + 3x^{2}e^{x} \]
\(x^{2}e^{x}\) でくくると、次の形にも書けます。
\[ \frac{dy}{dx} = x^{2}e^{x}(x + 3) \]
検算(項の数)。 \(2\) 項できています ✓ \(1\) 項なら、どこかで止まっています。
検算(\(e^{x}\))。 どちらの項にも \(e^{x}\) が残っています ✓ \(e^{x}\) は微分しても消えません。
検算(\(x = 0\) で)。 \(\dfrac{dy}{dx} = 0\) です ✓ \(y = x^{3}e^{x}\) は \(x = 0\) の近くで \(x^{3}\) とほぼ同じ形なので、そこでの傾きは \(0\) です。
検算(\(x = -3\) で)。 くくった形から \(\dfrac{dy}{dx} = 0\) です ✓ \(x^{2}e^{x}\) は \(x = -3\) で \(0\) にならないので、\(x + 3\) のほうが \(0\) になっています。
\[u = x^{3}, \qquad v = e^{x}\] \[\frac{du}{dx} = 3x^{2}, \qquad \frac{dv}{dx} = e^{x}\] \[\frac{dy}{dx} = x^{3}e^{x} + 3x^{2}e^{x} = x^{2}e^{x}(x + 3)\]
6. The quotient rule(商の微分法)
微分したい関数が、quotient(商)の形、つまり分数の形で表されているときにも、専用の規則があります。
\(y = \dfrac{u}{v}\)(\(v \ne 0\))のとき
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{v\dfrac{du}{dx} - u\dfrac{dv}{dx}}{v^{2}} \tag{5}\]
です。これを quotient rule(商の微分法)といいます。
公式集の 5.6 の欄に、Quotient rule として 式 5 が印刷されています。\(y = \dfrac{u}{v}\) という文字で書かれています。\(v \ne 0\) になる範囲でだけ使えます。
分母は、もとの分母の \(2\) 乗です。 \(v'\) の \(2\) 乗ではありません。
分子は、\(v\dfrac{du}{dx}\) が先です。 上を \(u\)、下を \(v\) とします。
例題 4 The curve \(C\) has equation \(y = \dfrac{\cos x}{x}\), for \(x \ne 0\), where \(x\) is in radians. Find \(\dfrac{dy}{dx}\).
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = \dfrac{\cos x}{x}\)(\(x \ne 0\)、\(x\) はラジアン)という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。
\(1\) 歩目。 わり算なので、商の微分法です。上を \(u\)、下を \(v\) とします(第 6 節)。
\[ u = \cos x, \qquad v = x \]
\(2\) 歩目と \(3\) 歩目。
\[ \frac{du}{dx} = -\sin x, \qquad \frac{dv}{dx} = 1 \]
\(4\) 歩目。 式 5 に入れます。分子は \(v\dfrac{du}{dx}\) が先です(第 6 節)。
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{x \times (-\sin x) - \cos x \times 1}{x^{2}} \]
整理します。
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{-x\sin x - \cos x}{x^{2}} \]
検算(分母)。 もとの分母の \(2\) 乗になっています ✓ \(\dfrac{dv}{dx} = 1\) の \(2\) 乗ではありません。
検算(\(\cos\) のマイナス)。 \(\dfrac{du}{dx} = -\sin x\) です ✓ ここでマイナスを落とすと、分子の \(2\) 項とも符号がちがってきます。
検算(順番)。 分子は \(x \times \dfrac{du}{dx}\) が先です ✓ \(\cos x \times 1\) を先に書くと、答え全体の符号が変わります。
検算(\(x = \pi\) で)。 分子は \(-\pi\sin\pi - \cos\pi = 1\) なので、\(\dfrac{dy}{dx} = \dfrac{1}{\pi^{2}} > 0\) です ✓ \(x\) が \(\pi\) より少し大きいところでは \(\cos x > -1\)、\(x > \pi\) なので \(\dfrac{\cos x}{x} > -\dfrac{1}{x} > -\dfrac{1}{\pi}\) となり、\(y\) は \(x = \pi\) のときより大きくなっています。
\[u = \cos x, \qquad v = x\] \[\frac{du}{dx} = -\sin x, \qquad \frac{dv}{dx} = 1\] \[\frac{dy}{dx} = \frac{x \times (-\sin x) - \cos x}{x^{2}} = \frac{-x\sin x - \cos x}{x^{2}}\]
7. Combining the rules(規則を組み合わせる)
\(u\) や \(v\) が合成関数なら、そこで連鎖律を使います(第 4 節)。
たとえば \(y = x^{2}\cos(4x + 1)\) を微分します。全体はかけ算の形なので、まず積の微分法です。
\[ u = x^{2}, \qquad v = \cos(4x + 1) \]
\(u\) はそのまま微分できます。\(v\) は合成関数なので、ここで連鎖律を使います。 外側 \(\cos\) を微分して \(-\sin(4x + 1)\)、内側 \(4x + 1\) の導関数 \(4\) をかけます。
\[ \frac{du}{dx} = 2x, \qquad \frac{dv}{dx} = -\sin(4x + 1) \times 4 = -4\sin(4x + 1) \]
この \(2\) つを 式 4 に入れます。
\[ \frac{dy}{dx} = x^{2} \times \bigl(-4\sin(4x + 1)\bigr) + \cos(4x + 1) \times 2x \]
\[ \frac{dy}{dx} = 2x\cos(4x + 1) - 4x^{2}\sin(4x + 1) = 2x\bigl(\cos(4x + 1) - 2x\sin(4x + 1)\bigr) \]
規則は \(1\) つずつ使ってください。 まず積か商かを決め、\(\dfrac{du}{dx}\) と \(\dfrac{dv}{dx}\) を別に求めてから、式に入れます。
8. Simplifying first(先に整理する)
規則を使う前に、式を見てください。 先に整理できれば、規則は要りません。
分母が \(1\) 項の分数は、項ごとに分けられます(SL 5.3)。\(\dfrac{x^{5}+1}{x^{3}} = x^{2} + x^{-3}\) と直せば、あとは項ごとの微分です。
かっこの積は、展開できることがあります。 \(x^{2}(x+1)\) は \(x^{3}+x^{2}\) と同じです。ただし、\(\sin\) や \(e^{x}\) を含む積は展開できません。
約分するときは、domain(定義域)に気をつけてください。 約分しても、もとの式で分母が \(0\) になる \(x\) は、定義域の外のままです。
どちらでやっても、同じ答えになります。 整理してから微分しても、規則を使っても、もとの式が定義される範囲では結果は変わりません。
9. Choosing the rule(どの規則を使うか)
微分する式を見たら、まず、どの規則を使うかを決めます。そのために、式全体の形を見ます。
\(x\) を含むかたまりが \(2\) つあるときだけ、積や商の規則が要ります。 \(5\sin x\) は定数倍なので、積の微分法は要りません(SL 5.3)。
これらの微分は、電卓なしで出します。このページの例題と演習は、すべて手で解ける形です。
角はすべてラジアンです(第 2 節)。
グラフ画面に \(y = f(x)\) をかき、求めた \(f'(a)\) の符号が、そこで上がっているか下がっているかと合っているかを見ます。
電卓の角の設定をラジアンにしてください。
Why it works
なぜ、有理数の指数でも同じ規則が使えるのでしょうか。 \(\sqrt{x}\) の場合なら、SL 5.1 の考え方でたしかめられます。
\(f(x) = \sqrt{x}\) の、\(x\) から \(x + h\) までの平均変化率を、分子を有理化して書きなおします。
\[ \frac{\sqrt{x + h} - \sqrt{x}}{h} = \frac{\left(\sqrt{x + h} - \sqrt{x}\right)\left(\sqrt{x + h} + \sqrt{x}\right)}{h\left(\sqrt{x + h} + \sqrt{x}\right)} \]
分子は \((x + h) - x = h\) になるので、\(h\) が約分できて
\[ \frac{\sqrt{x + h} - \sqrt{x}}{h} = \frac{1}{\sqrt{x + h} + \sqrt{x}} \]
です。\(h\) を \(0\) に近づけると \(\dfrac{1}{2\sqrt{x}}\) になります。これは \(\dfrac{1}{2}x^{-\frac{1}{2}}\) と同じ式なので、式 1 は \(n = \dfrac{1}{2}\) でも正しいことがわかります。
ほかの有理数の \(n\) については、SL ではたしかめません。 どの有理数でも成り立つことを認めて使います。
なぜ、連鎖律が成り立つのでしょうか。 変化の割合が、\(2\) 段でかけ算になるからです。
\(x\) が少し \(h\) 増えると、\(u\) が少し変わり、その結果 \(y\) も少し変わります。それぞれの変わり方を \(\Delta x\)(\(= h\))、\(\Delta u\)、\(\Delta y\) と書くと
\[ \frac{\Delta y}{\Delta x} = \frac{\Delta y}{\Delta u} \times \frac{\Delta u}{\Delta x} \]
です(\(\Delta u \ne 0\) のとき、右辺の \(\Delta u\) が約分されるだけです)。\(h\) を \(0\) に近づけると、それぞれが \(\dfrac{dy}{du}\) と \(\dfrac{du}{dx}\) に向かい、式 2 になります。
これは筋道の説明で、証明ではありません。 \(\Delta u = 0\) になる場合を別に扱う必要があり、そこは SL では求められていません。
なぜ、内側の導関数をかけるのでしょうか。 内側が速く動くほど、外側の出力も速く動くからです。
\(u = 5x\) なら、\(x\) が \(1\) 増えるあいだに \(u\) は \(5\) 増えます。外側の変化も \(5\) 倍の速さで起こります。 これが \(\times 5\) の正体です。
なぜ、ラジアンが要るのでしょうか。 \(\sin x\) のグラフの形が、角の測り方で変わるからです。
\(x = 0\) のあたりでは、ラジアンなら \(\sin x\) の値は \(x\) にとても近く、グラフの傾きは \(1\) に近づきます。\(\cos 0 = 1\) なので、\(\dfrac{d}{dx}\sin x = \cos x\) と合います。
度で測ると、同じ角が \(\dfrac{180}{\pi}\) 倍の数になります。 グラフが横に \(\dfrac{180}{\pi}\) 倍に引きのばされるので、傾きはその逆数の \(\dfrac{\pi}{180} \approx 0.0175\) になります。\(1\) ではないので、\(\cos x\) とは合いません。
なぜ、それぞれを微分してかけてはいけないのでしょうか。 \(1\) つ試すと合わないからです。
\(y = x \times x = x^{2}\) です。導関数は \(2x\) ですが、それぞれを微分してかけると \(1 \times 1 = 1\) です。\(2x\) とはちがいます。
なぜ、\(2\) 項になるのでしょうか。 \(u\) と \(v\) の両方が変わるからです。
\(x\) が少し増えて、\(u\) が \(\Delta u\)、\(v\) が \(\Delta v\) 変わったとします。積の変わり方は
\[ (u + \Delta u)(v + \Delta v) - uv = u\,\Delta v + v\,\Delta u + \Delta u\,\Delta v \]
です。両辺を \(\Delta x\) で割ると
\[ \frac{(u + \Delta u)(v + \Delta v) - uv}{\Delta x} = u\frac{\Delta v}{\Delta x} + v\frac{\Delta u}{\Delta x} + \Delta u \times \frac{\Delta v}{\Delta x} \]
です。\(\Delta x\) を \(0\) に近づけると、はじめの \(2\) 項が 式 4 の \(2\) 項に向かいます。 最後の項は \(\Delta u \times \dfrac{\Delta v}{\Delta x}\) の形で、\(\dfrac{\Delta v}{\Delta x}\) が \(\dfrac{dv}{dx}\) に向かうあいだに \(\Delta u\) が \(0\) に近づくので、消えます。
これは筋道の説明で、証明ではありません。 きちんとした証明は AHL の内容です。
なぜ、商の微分法はあの形なのでしょうか。 積の微分法と連鎖律から出てくるからです。
\(\dfrac{u}{v} = u \times v^{-1}\) と見ます。積の微分法を使い、\(v^{-1}\) の微分には連鎖律を使うと
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{du}{dx} \times v^{-1} + u \times \left(-v^{-2}\frac{dv}{dx}\right) \]
です。\(v^{-1} = \dfrac{v}{v^{2}}\)、\(v^{-2} = \dfrac{1}{v^{2}}\) と書きなおして通分すると
\[ \frac{dy}{dx} = \frac{v\dfrac{du}{dx} - u\dfrac{dv}{dx}}{v^{2}} \]
になり、式 5 と同じです。マイナスは、\(v^{-1}\) を微分したときの \(-1\) から来ています。
なぜ、マイナスが自然なのでしょうか。 分母が大きくなると、分数全体は小さくなるからです。
\(u\) を止めておいて \(v\) だけ増やすと、\(\dfrac{u}{v}\) は(\(u > 0\)、\(v > 0\) なら)減ります。\(\dfrac{dv}{dx}\) の項にマイナスが付いているのは、この向きに合っています。
Common errors
連鎖律で、外側を微分したあとにかけるものです(第 4 節)。いちばん多い誤りです。
外側を微分するあいだ、内側はそのまま残します(第 4 節)。\((3x+1)^{4}\) の導関数は \(4(3x+1)^{3} \times 3\) です。
\(\dfrac{d}{dx}\cos x = -\sin x\) です(第 2 節)。\(\sin x\) の導関数にはマイナスが付きません。
先に \(x^{\frac{1}{2}}\) の形に直します(第 1 節)。根号のままでは規則が使えません。
\(\sin\) と \(\cos\) の導関数は、ラジアンのときの式です(第 2 節)。
\(\dfrac{d}{dx}(uv)\) は \(\dfrac{du}{dx} \times \dfrac{dv}{dx}\) ではありません(Why it works)。\(2\) 項できます。
\(v\dfrac{du}{dx}\) が先です(第 6 節)。逆にすると、答え全体の符号が変わります。
分母は \(v^{2}\) です(第 6 節)。\(v\) のままにしないでください。
\(u\) や \(v\) が合成関数なら、そこでも連鎖律が要ります(第 7 節)。
商では、上が \(u\)、下が \(v\) です(第 6 節)。入れかえると、分母までちがう式になります。積では入れかえても同じです。
答えは同じですが、計算が長くなり、途中で符号や \(2\) 乗を落としやすくなります。分母が \(1\) 項の分数や、展開できるかっこの積は、先に直してください(第 8 節)。
Exercises
1 The function \(f\) is given by \(f(x) = \dfrac{1}{\sqrt{x}}\), for \(x > 0\). Find \(f'(x)\), giving your answer without a negative index.
日本語訳
関数 \(f\) は \(f(x) = \dfrac{1}{\sqrt{x}}\)(\(x > 0\))で与えられます。\(f'(x)\) を、負の指数を使わない形で求めなさい。
\[f(x) = x^{-\frac{1}{2}}\]
\[f'(x) = -\frac{1}{2}x^{-\frac{3}{2}} = -\frac{1}{2x\sqrt{x}}\]
まず指数の形に直します(第 1 節)。\(\dfrac{1}{\sqrt{x}} = x^{-\frac{1}{2}}\) です。
検算(指数)。 \(-\dfrac{1}{2}\) から \(1\) を引くと \(-\dfrac{3}{2}\) ✓ \(\dfrac{1}{2}\) ではありません。
検算(符号)。 \(x > 0\) で \(f'(x) < 0\) です ✓ \(\dfrac{1}{\sqrt{x}}\) のグラフは右下がりなので、合っています。
検算(\(x = 4\) で)。 \(f'(4) = -\dfrac{1}{2 \times 4 \times 2} = -\dfrac{1}{16}\) ✓ \(x = 4\) の近くでは、\(x\) が \(1\) 増えるあいだに \(f(x)\) が \(\dfrac{1}{16}\) ほど減ります。
2 The curve \(C\) has equation \(y = 5\sin x\), where \(x\) is in radians. Find \(\dfrac{dy}{dx}\). Explain why the answer would be different if \(x\) were measured in degrees.
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = 5\sin x\)(\(x\) はラジアン)という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。また、\(x\) を度で測ったとしたら答えが変わる理由を説明しなさい。
\[\frac{dy}{dx} = 5\cos x\]
the standard derivative of \(\sin x\) holds only in radians; in degrees the graph is stretched horizontally, so every gradient is smaller by a factor of \(\dfrac{\pi}{180}\)
定数倍はそのまま残ります(SL 5.3)。内側が \(x\) だけなので、連鎖律は要りません。
検算(符号)。 \(\sin\) の導関数は \(\cos\) で、マイナスは付きません ✓
検算(\(x = 0\) で)。 \(5\cos 0 = 5\) ✓ \(y = 5\sin x\) は原点で最も急に上がります。
検算(度で測ったら)。 度のときは \(y = 5\sin\left(\dfrac{\pi x}{180}\right)\) と同じ関数です。連鎖律で \(\dfrac{\pi}{180}\) がかかるので、傾きはずっと小さくなります ✓
試験ではこう書く
The standard derivative \(\dfrac{d}{dx}\sin x = \cos x\) holds only when \(x\) is measured in radians.
In degrees the same angle is a number \(\dfrac{180}{\pi}\) times as large, so the graph of \(y = 5\sin x\) is stretched horizontally by that factor and every gradient is \(\dfrac{\pi}{180}\) times as large.
The derivative would then be \(\dfrac{\pi}{180} \times 5\cos x\), not \(5\cos x\).
3 The curve \(C\) has equation \(y = (2x + 7)^{4}\). Find \(\dfrac{dy}{dx}\).
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = (2x + 7)^{4}\) という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。
\[\frac{dy}{dx} = 4(2x + 7)^{3} \times 2 = 8(2x + 7)^{3}\]
内側は \(2x + 7\)、その導関数は \(2\) です(第 4 節)。
検算(かけ忘れていないか)。 係数が \(4 \times 2 = 8\) になっています ✓ \(4\) のままなら、かけ忘れです。
検算(内側をさわっていないか)。 かっこの中は \(2x + 7\) のままです ✓
検算(\(x = -3.5\) で)。 \(2x + 7 = 0\) なので \(\dfrac{dy}{dx} = 0\) ✓ ここで \(y\) は最小になります。
4 The curve \(C\) has equation \(y = e^{2x} + \sin(3x)\), where \(x\) is in radians. Find \(\dfrac{dy}{dx}\).
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = e^{2x} + \sin(3x)\)(\(x\) はラジアン)という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。
\[\frac{dy}{dx} = 2e^{2x} + 3\cos(3x)\]
5 The function \(f\) is given by \(f(x) = x^{2}\ln x\), for \(x > 0\). Find \(f'(x)\).
日本語訳
関数 \(f\) は \(f(x) = x^{2}\ln x\)(\(x > 0\))で与えられます。\(f'(x)\) を求めなさい。
\[u = x^{2}, \qquad v = \ln x\]
\[\frac{du}{dx} = 2x, \qquad \frac{dv}{dx} = \frac{1}{x}\]
\[f'(x) = x^{2} \times \frac{1}{x} + 2x\ln x = x + 2x\ln x\]
積の微分法です。\(x^{2} \times \dfrac{1}{x}\) が \(x\) に約分されます(第 5 節)。
検算(約分)。 \(\dfrac{x^{2}}{x} = x\) ✓ \(x^{2}\) のまま残していません。
検算(\(x = 1\) で)。 \(\ln 1 = 0\) なので \(f'(1) = 1\) です ✓
検算(定義域)。 \(\ln x\) は \(x > 0\) でしか定義されません ✓ 但し書きが付いているのは、そのためです。
6 The curve \(C\) has equation \(y = \dfrac{x + 1}{x - 2}\), for \(x \ne 2\). Find \(\dfrac{dy}{dx}\).
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = \dfrac{x + 1}{x - 2}\)(\(x \ne 2\))という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を求めなさい。
\[u = x + 1, \qquad v = x - 2\]
\[\frac{du}{dx} = 1, \qquad \frac{dv}{dx} = 1\]
\[\frac{dy}{dx} = \frac{(x - 2) - (x + 1)}{(x - 2)^{2}} = \frac{-3}{(x - 2)^{2}}\]
商の微分法です(第 6 節)。\(\dfrac{du}{dx} = \dfrac{dv}{dx} = 1\) なので、分子は引き算だけになります。
検算(分子)。 \((x - 2) - (x + 1) = -3\) ✓ \(x\) が消えます。
検算(符号)。 \((x-2)^{2} > 0\) なので、\(\dfrac{dy}{dx} < 0\) です ✓ \(x = 3\) で \(y = 4\)、\(x = 4\) で \(y = \dfrac{5}{2}\) と減っています。
検算(定義域)。 \(x = 2\) では分母が \(0\) になります ✓ 但し書きの \(x \ne 2\) は、導関数でも要ります。
7 The curve \(C\) has equation \(y = \dfrac{e^{2x}}{x + 1}\), for \(x \ne -1\). Find \(\dfrac{dy}{dx}\), giving your answer in a factorised form.
日本語訳
曲線 \(C\) は \(y = \dfrac{e^{2x}}{x + 1}\)(\(x \ne -1\))という方程式をもちます。\(\dfrac{dy}{dx}\) を、因数分解した形で求めなさい。
\[u = e^{2x}, \qquad v = x + 1\]
\[\frac{du}{dx} = 2e^{2x}, \qquad \frac{dv}{dx} = 1\]
\[\frac{dy}{dx} = \frac{(x + 1) \times 2e^{2x} - e^{2x}}{(x + 1)^{2}} = \frac{e^{2x}(2x + 1)}{(x + 1)^{2}}\]
商の微分法を使い、\(u\) の微分で連鎖律を使います(第 7 節)。
検算(内側の \(2\))。 \(2e^{2x}\) に \(2\) があります ✓ ないと、連鎖律を忘れています。
検算(分母)。 \((x + 1)^{2}\) です ✓ \(x + 1\) のままにしていません。
検算(\(x = -\dfrac{1}{2}\) で)。 分子が \(0\) になります ✓ \(e^{2x}\) はどの \(x\) でも \(0\) にならないので、\(2x + 1\) のほうが \(0\) です。
8 For each of the following, state which rule is needed, if any, and find the derivative.
(a) \(y = 5\cos x\), where \(x\) is in radians
(b) \(y = x\sin x\), where \(x\) is in radians
(c) \(y = \dfrac{x^{4} + x}{x^{2}}\), for \(x \ne 0\)
日本語訳
次のそれぞれについて、必要な規則があればそれを述べ、導関数を求めなさい。
(a) \(y = 5\cos x\)(\(x\) はラジアン)
(b) \(y = x\sin x\)(\(x\) はラジアン)
(c) \(y = \dfrac{x^{4} + x}{x^{2}}\)(\(x \ne 0\))
(a) a constant multiple, so no product rule is needed
\[\frac{dy}{dx} = -5\sin x\]
(b) the product rule
\[u = x, \qquad v = \sin x\]
\[\frac{du}{dx} = 1, \qquad \frac{dv}{dx} = \cos x\]
\[\frac{dy}{dx} = x\cos x + \sin x\]
(c) no rule is needed: divide first
\[y = x^{2} + x^{-1}, \qquad \frac{dy}{dx} = 2x - x^{-2}\]
まず 第 9 節 の表で、式全体の形を見分けます。
(a) \(5\) は定数なので、\(x\) を含むかたまりは \(1\) つだけです。定数倍はそのまま残ります(SL 5.3)。
(b) \(x\) と \(\sin x\) の \(2\) つがかかっているので、積の微分法です。
(c) 分母が \(1\) 項なので、項ごとに分けられます(第 8 節)。
検算((a) の符号)。 \(\cos\) の導関数にはマイナスが付きます ✓
検算((b) の項の数)。 \(2\) 項できています ✓ \(1 \times \cos x\) とだけ書くと、積の微分法を使っていません。
検算((c) の書きかえ)。 \(x = 1\) のとき、もとの式は \(\dfrac{1 + 1}{1} = 2\)、直した式は \(1 + 1 = 2\) ✓
9 A student writes \(\dfrac{d}{dx}\left(\dfrac{x^{2}}{x + 3}\right) = \dfrac{x^{2} - (x + 3) \times 2x}{(x + 3)^{2}}\), for \(x \ne -3\). Identify the error and write down the correct derivative.
日本語訳
ある生徒が \(\dfrac{d}{dx}\left(\dfrac{x^{2}}{x + 3}\right) = \dfrac{x^{2} - (x + 3) \times 2x}{(x + 3)^{2}}\)(\(x \ne -3\))と書きました。まちがいを指摘し、正しい導関数を書きなさい。
the two terms in the numerator are the wrong way round: the term containing \(\dfrac{du}{dx}\) must come first
\[\frac{d}{dx}\left(\frac{x^{2}}{x + 3}\right) = \frac{(x + 3) \times 2x - x^{2}}{(x + 3)^{2}} = \frac{x^{2} + 6x}{(x + 3)^{2}}\]
分子の引く順番が逆です(第 6 節)。分母は合っています。
検算(符号)。 生徒の答えは、正しい答えの \(-1\) 倍になっています ✓ 分子の \(2\) 項を入れかえただけだからです。
検算(\(x = 1\) で)。 正しい答えは \(\dfrac{1 + 6}{16} = \dfrac{7}{16} > 0\)、生徒の答えは \(-\dfrac{7}{16} < 0\) です。\(y\) の値は \(x = 1\) で \(\dfrac{1}{4}\)、\(x = 2\) で \(\dfrac{4}{5}\) と増えているので、正しいのは正のほうです ✓
検算(分子の展開)。 \(2x^{2} + 6x - x^{2} = x^{2} + 6x\) ✓
試験ではこう書く
The two terms in the numerator have been subtracted the wrong way round.
The quotient rule requires the term containing the derivative of the top to come first.
With \(u = x^{2}\) and \(v = x + 3\) the correct derivative is \(\dfrac{(x + 3)(2x) - x^{2}}{(x + 3)^{2}}\), which simplifies to \(\dfrac{x^{2} + 6x}{(x + 3)^{2}}\).
The student’s answer is \(-1\) times this.
10 The function \(f\) is given by \(f(x) = (2x + 1)(x - 4)\). Find \(f'(x)\). Describe an alternative method for finding \(f'(x)\), which does not use the product rule.
日本語訳
関数 \(f\) は \(f(x) = (2x + 1)(x - 4)\) で与えられます。\(f'(x)\) を求めなさい。また、積の微分法を使わずに \(f'(x)\) を求める別の方法を述べなさい。
\[f'(x) = 4x - 7\]
expand the brackets first: \(f(x) = 2x^{2} - 7x - 4\), then differentiate term by term
かっこの積は展開できます(第 8 節)。
検算(展開)。 \(2x^{2} - 8x + x - 4 = 2x^{2} - 7x - 4\) ✓
検算(積の微分法でも)。 \(2(x - 4) + (2x + 1) = 2x - 8 + 2x + 1 = 4x - 7\) ✓ 同じ答えです。
検算(\(x = 0\) で)。 \(f'(0) = -7\) です ✓ 展開した式の \(x\) の係数と合っています。
試験ではこう書く
Expand the brackets first.
This gives \(f(x) = 2x^{2} - 7x - 4\), which is a sum of powers of \(x\).
Differentiating term by term gives \(f'(x) = 4x - 7\).
Expanding is possible here because both factors are polynomials; it would not be possible if one factor were, for example, \(\sin x\).